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素直じゃない ページ40

普通に食事ができるようになってからは生活が一変した。
毎日顔色が良い状態が続いて俺自身も成長?を感じていた。

そんな時にしのぶさんがあの話を持ち掛けてきた。


「宇随さんから聞きました。
アオイたちを助けてくれた時に、怒鳴ったそうですね」


そんなことまであいつは話したのか。
恥ずかしいからしのぶさんには聞かれたくなかったな。


【なりたくてこの身体になってないし、やられたくてやられたわけじゃない!何も知らないくせに言うな!】


「ああ、少しね」

「珍しい。貴方でも声を荒げることがあるんですね」


どうにかして話をそらしたい。


「そういえばしのぶさん、仕事はいいの?」

「もう終わりました。あとは患者の治療くらいです」

「散歩したい」

「蝶屋敷内であれば構いませんよ」


ベッドから立ち上がって羽織りを着ると、しのぶさんはまだここにいた。


「私も行きます」


外に出ると久しぶりだから気持ちが良かった。
早く病気を治して、できるだけ遠くに行けるようになりたいな。


「カァァ、A」

「光蘭」

「オ館様ヨリ手紙ガ届イテイル」


手紙をもらって羽織りにしまった。


「読まれないんですか?」

「後で読むよ」


体調を聞きに手紙をくれてるだけだろう。
それよりも、しのぶさんの顔色のほうが心配だ。


「さっきから大丈夫?」

「え?」

「唇の色、くすんでない?」

「!!色落ちしているだけでしょう」

「いやなんか、そういうんじゃなくて……」


本当に体調が悪い時の色だ。


「目の下にクマもある。寝れてない?」

「あまり。昨晩は忙しかったので」

「まさか寝てないとか?」


しのぶさんは図星だったのか黙り込んだ。
俺は縁側に腰を下ろして、自分の膝に手をあてた。


「ん」


俺の膝を枕にして寝ていい、と目で言うとすぐに気づいて拒否られた。


「問題ありません」

「俺のこと看病してくれる人が体調悪いと嫌だな」


こうでも言えば責任を感じると思う。
この考えは当たっていて、しのぶさんは俺の隣に腰を下ろした。

……どうしても膝枕をさせたい。


「俺の膝じゃ満足いかないか」

「してほしいならそう言えばいいではないですか」


ばれてた。


「ねだってください」

「……俺の膝に、頭乗っけてほしい」///


するとしのぶさんは本当にしてくれた。

小さい頭が乗っかると、少しだけくすぐったい。


「満足ですか」





「うん。

…………可愛いよ」

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作者名:ちゃゆ | 作成日時:2021年11月29日 15時

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