【A3】３時間彼氏。【茅ヶ崎至】

《24》 ページ27

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｢んあ〜、もうれ。いたるひゃんはかぁっこいいの〜｣


｢先輩、飲み過ぎですよ｣



私がそう言うと、先輩はトロンとした目で｢らいじょーぶっ｣と謎の確信をした。

…呂律が回っていないことに気づいているのだろうか。



｢店長、もう1杯生｣


｢はいよっ｣


｢わぁたしも、もういっぱぁ〜いっつってぇ〜。えっへへへ｣





先輩は完全に酔ってる。
お酒弱いのに無理に飲もうとするから…。

馬鹿だなぁ先輩は。



…まぁ、そこがかわいいところなんだけどね。




｢はい、生2つね〜｣


｢ありがとうございます｣


｢うっひょぉい、生だぁっはぁ〜｣





飲んで忘れたい、という気持ちがあるから飲んでいるんだろうと思うけど、それにしてはいつもより飲んでいない。

まぁ、先輩はそれほどにしておかないと、酔いつぶれるからね。




｢恭乃ぉ〜、明日って〜、わぁたし達っておやすみらよね〜｣


｢あ、はい。確かそうでしたよ｣


｢おでかけしらい〜？？｣


｢いいですね、行きましょう｣




そう言うと先輩はへらぁ〜っと笑って｢やったぁ〜｣と喜んでいる。

…あぁ、可愛い。



｢あのイケメンさんとのデートは無いんですか？｣


｢仕事だってさぁ〜〜｣




エリートだって聞いたし、忙しいだろう。
色々大変なんだなエリートも。



｢てんちょ〜、生ひとぉーつ｣


｢ダメですよ先輩！もうおひらきにしましょう｣


｢えぇ〜？いいじゃぁ〜ん｣




先輩の言葉を無視しながら私は会計を済ませる。
前回も私が会計をした様な気がする。

…まぁ、先輩だから許せるけど。




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｢んもう、遅いなぁ…｣




翌日。
先輩とおでかけする予定なのだが、なかなか集合時間に来ない。


……。




………。





……寝てるな。





私はすぐさま先輩の家に行き、インターホンを連打する。


ドアの向こうからは、ガチャガチャと急いでいるような音が聞こえた。

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