花巻君の好きな人は私ではない。【花巻貴大】

にじゅうななわ。 ページ30

△▽








A｢よかった！まだやってる！｣




体育館に到着し、重たい扉を開けると

烏野高校対青葉城西高校の練習試合はまだ行われていた。




と言うか




A｢え！？セット取られてる！？｣


及川｢ほーんとだ、意外(笑)｣




第1セットは取ったようだが第2セットは取られ返されていた







｢キャー、オイカワサーン｣を受けている及川を置いて、シューズに履き替えて青城側のベンチへ向かう。




溝口｢春野おつかれ、どうだった？｣



A｢もう運動しても大丈夫みたいです｣




ご苦労さま、と言われて咲良の隣のベンチへ座った。


すると蛍がこちらに気づいたようで、軽く手を振ったら烏野のハゲの人が叫び出した


うるせえな。






花巻｢おつかれ｣



松川｢おつー｣



岩泉｢及川はどうだ？｣




A｢及川全然大丈夫…てか、そっちは大丈夫？｣




いくら及川がいなかったからと言って、烏野からセットを取られるほどウチは弱くない。

いや、問題はウチじゃない



多分、烏野が強くなった







咲良｢５番の子とセッターの影山がめちゃくちゃな攻撃してきてさ｣




松川｢あっという間にセットとられちまった｣



岩泉｢さすがに焦ったぜ｣





あ、あの真魚が言ってた天才セッター影山とチビミドルブロッカー日向くんの事か






花巻｢てか春野って烏野のメガネと知り合いなの？｣




A｢え？｣




花巻｢さっき、手振ってた｣





A｢あ、うん！近所の幼ななじみでさ笑｣




岩泉｢あー、やっぱあいつか。子供ん頃春野家行った時何回か見たことある｣




A｢そうそう！よく覚えてたね？｣




岩泉｢ガキの頃からバカデカかったからな、あのメガネ｣




松川｢つか、こっちめっちゃみてる｣




A｢ほんとだ(笑)あ、怒られた(笑)｣






監督｢集合！｣






監督から集合がかかり、そのめちゃくちゃな攻撃ってやつは影山の天才的なセンスのおかげだと聞いた


５番の子が振り下ろす手にジャーストミートでドンピシャにトスをあわせるなんて


さすがの及川もできないだろうな









今年の烏野はやっかいになりそうだなぁ

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