【あくねこ】担当執事の彼にしてみた【2】

▶旦那さんに愛されているのね（1階執事） ページ11

「素敵な奥さまだもの。当然かしら」
依頼で訪れた町の出店の店主が微笑ましいと笑う。
夫婦と勘違いをされた恋人である彼とあなたは顔を合わせた。



▶ベリアン

「私は、〇〇様との未来を望んでしまうのです」

赤らむ耳に髪を一束掛ける。
天使、貴族、絶望。抱えるものが彼には多すぎた。
先の見えない約束だけど、叶わないかもしれない明日かもしれないけど、あなたと共に幸せになりたい願っていた。

「全てが終わったら、私のこの想いを告げることをお許しください」


▶ロノ

「だ、旦那ッ！？俺、俺が〇〇様の旦那！？」

首まで真っ赤になることを恥じる暇もなく、彼は言われたことを混乱する頭で整理する。
ふう、と息をつきちらりとあなたを覗き見る。
あなたがウェディングドレスを身に纏い微笑む…姿を想像しては邪念を振り払う。

「そのときが来たら、格好つけさせてもらいますよ」


▶バスティン

「ああ、いつかそうなる予定だ」

一瞬目を張る。けれどすぐにいつもの仏頂面に戻り、自慢気に頷いてみせた。
するりとあなたの右の薬指をなぞる。そこに二人の永遠の証が付けられるのはきっと遠い未来の話。
けれど、それまでにこの世界はきっと明るくなるはずだ。

「1000年先もあなたを愛することを誓う」

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