１２５ 白紙 ページ25
『なんで燃えてんの？！！』
すぐさま起き上がれば、燃えている元凶が目に入った。確かに私の背嚢だった
二「んなこたぁ知らねぇよ早く手伝え！荷物全部燃えるぞｯｯｯｯ」
急いでそこらの雪を集め、背嚢を埋めるように一気に乗せれば、炎上していた背嚢は一瞬で消火できた
二「ヤケドはしてねぇな。よかった」
『はい。背嚢は焦げてるだろうけど...柴犬のワンコも、怪我がなくてよかった』
ワンコを撫でながら皮膚に傷がないことを確認していると、ニヘイさんも近づいてワンコを撫で始める
二「リュウは柴犬じゃねぇ、アイヌ犬だ」
『ｱ、ｿﾅﾉﾈ』
アイヌ犬...よく見れば確かに柴犬にはない、舌に黒い斑点がある
二「荷物が無事か確認したほうがいいんじゃねぇのか？」
そう言われたので早速雪から取り出してみれば、案の定黒く焦げてしまっていた背嚢だが、中身は案外無事だった。まあ特に何も入ってないけれども...
『...あｯｯｯｯ、て、てがみ...！』
そうだ、背嚢には唯一中に入れていた大事な手紙が入っていたんだったｯ
すぐに背嚢から取り出し、手紙の安否を確認した
『よ、良かった。燃え移ってはなか...ん？』
なにこれ、違う手紙が入ってるんだけど...
少し焦げている紙を背嚢の底から取り出すと、前に鶴見中尉からもらった手紙の、始めの文章と筆跡が大きく違う紙が入っていた
焚き火越しに紙を広げれば、光に透けて裏にも文字が書いてあることがわかった
...いや、裏は父からの手紙だ。これは私が受け取った手紙で間違いないようだ
どうして白紙だった所から文字が浮かび上がったのかわからないが、とりあえず読んでみることにした
“まずは、これから伝える内容について、覚悟してほしい”
“君の故郷である神奈川に着いていることを見計らい、この手紙を書いている”
字を見るに、これは鶴見中尉が書いたのだろう。しかし、なぜ...そう思いながら淡々と読み進めていった
“君の父親は、1895年から戦友と共に、故郷の土で眠っている”
最後の文章には、そう書いてあった
『............は、』
二「ん？どうした、固まって」
紙を見つめたまま動かなくなった私を心配するように、ニヘイさんは少し離れたところから様子を伺ってくる
だがそんな心配の眼差しも、ニヘイさんの声掛けにも反応はできなかった
『な、なに、眠ってるって...どういうこと、？』
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☆夢腐女子☆(プロフ) - 見守るセミさん» 長くなってしまったお話ですがたくさん読んでいただいて、そしてコメントありがとうございますっっ。新しい話の更新までもうしばらくお待ちください。ﾝﾌﾌﾌﾌ (3月26日 0時) (
レス) id: 8f82e0922d (このIDを非表示/違反報告)
見守るセミ - え待って尊い。1日で読んでしもた。あ、どうも名乗り遅れました、見守るセミです。腐も夢も大好物です。推しは、杉元ニシパ、尾形ニシパ、月島ニシパ、宇佐美ニシパでござんす。無理せず楽しんで作成して下さい、更新お待ちしております。ｱﾋｬﾋｬﾋｬﾋｬ (3月25日 23時) (レス) @page24 id: d5e2d1caf3 (このIDを非表示/違反報告)
☆夢腐女子☆(プロフ) - まめさん» コメントありがとうございますっっ。気に入って頂けてすごく嬉しいです！ (3月24日 23時) (レス) id: 8f82e0922d (このIDを非表示/違反報告)
まめ - 更新待ってます！ (3月24日 11時) (レス) id: faa4b97585 (このIDを非表示/違反報告)
まめ - 一気読みしたものです。マジで設定が好きすぎる＼(^o^)／ (3月24日 11時) (レス) id: faa4b97585 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：☆夢腐女子☆ | 作成日時：2024年1月3日 0時
