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第25夜 語り手さんとサラ ページ44

「お嬢さん」

「…ーー」




エクシリアの鍵になる少女……サラを攫ってきて5日。パンドラから協力を仰がれた彼女は強い意志を持って「お断りします」と告げた。

……だからエクシリアの話なんかふらなきゃよかったのに。

伝承通りならサラはこの世界のハカセの子孫。世界を呪って、娘達にこんな物騒な機能をつけた彼だけど、彼の子孫達はそれを、世界の破滅をよしとしなかった。当たり前だよ。誰にだって”大切”がある。家族、友人、恋人、故郷……動物も、学問も。世界を構築するあらゆる全ての何かが、誰かにとっての大切だ。それを無に還すんだから、何言ってんだ、ってなるよね。
だから、エクシリアの秘密を受け継いできた彼らは当然、次の世代にこう言うはず。

[エクシリアに関わってはいけない]


そう思ったからエクシリアの話はするなって言っておいたのに。くそ。あの顔は絶対そうだ、指定されたワードが彼女の記憶を呼び起こしている。……でもなんで自分が協力しないといけないのかはわからないのか。それはまぁ、好都合だけど。情報通りなら彼女の能力は高い。RPGの魔王くらいには高い。なんだそれ詰みゲーか。





きっと、どの世界線のハカセの子孫達も自らの生きる世界を滅ぼすなんて願わない。
………そう、子孫達は(・・・・)


『パンドラ。これ以上は無駄だよ。彼女達のメンテナンスもしないといけない』

「……そうだな」

名残惜しそうに立ち上がったパンドラは、彼女に拘束具を付けていく。もともと椅子に縛り付けていたけど。

「それじゃあ俺たちは行くけど、気が向いたらそこの通信機を使ってくれ」

多分彼女は使わないだろうなと思いながら、パンドラの後に続いて部屋を出た。出た瞬間にパンドラは不思議そうな顔をして私に問いかける。

「お前ずっと黙ってたな」

『喋ることないじゃん、全部パンドラが言うんだから。それに…』

「それに?」

『この後胃に悪い仕事が待ってるからね』

「………………あぁ」


同情の眼差しを向けられた。うるさい。そもそもパンドラが私をあの国の近くに配置しなければこうはならなかったはずなんだ……。

『あぁ……気が重い』

第26夜 語り手さんと煌帝国→←作者より


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設定タグ:マギ , 練紅明   
作品ジャンル:恋愛
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ラディ(プロフ) - レイれいさん» コメントありがとうございます!そういって頂けて嬉しいです!お待たせしてすみません。頑張ります! (2019年11月4日 23時) (レス) id: 4a3262dfb5 (このIDを非表示/違反報告)
レイれい(プロフ) - とても面白いです!更新頑張ってください (2019年11月1日 5時) (レス) id: bed35b9be5 (このIDを非表示/違反報告)
ベルリラR*(プロフ) - 葵さん» ありがとうございます!本音を言うとかなり不安だったので嬉しいです!更新頑張ります! (2017年6月11日 17時) (レス) id: 4a3262dfb5 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 話面白いです!!続き楽しみにしてます!更新頑張ってください!!! (2017年6月11日 15時) (レス) id: 7443137317 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ラディ | 作成日時:2017年6月9日 10時

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