5話 ページ5
・
わぁ…。
清水さんって、凄いんだ、とっても凄い人なんだな。
清水さんの言葉でやってみたいという気持ちがどんどん大きくなっていく。
まだ、まだ早まっちゃダメ。
ちゃんと見てからにしなきゃ。
仕事が一段落した頃、遠くから澤村さんの「集合!!」という声が聞こえてきた。
私達も駆け足で集合する。
うわ、男子ばっか。
いや男子バレー部だから当たり前なんだけどね。わかってたけどね。
あ、顧問武田先生なんだ、あと誰だ?
なんだか見た目イカつい人が居る…。
「今日は新しいマネージャー見学者が居るので、自己紹介をお願いします」
武田先生に呼ばれ、みんなの後ろから小走りで前に行く。
『2年の東雲Aです。よろしくお願いします』
ペコッとお辞儀をすると「オネシャース!!!」と勢いのいい返事が返ってきた。
こ、これが男子の運動部…!迫力が違うな。しかもバレー部ってこともあってだいたいみんな背が高いし。
「Aちゃん、こっちおいで」
ぼーっと選手の皆さんがアップしてるのを眺めていると、清水さんが手招きしてくれた。
『皆さん凄いですね、私アップとかめっちゃ嫌いだったのになんだか皆さんはやる気に満ちてるって言うか…』
「そうだね、もしかしたら最近強豪との練習試合があったのも一つの理由なのかも」
清水さんは最近青葉城西高校との練習試合があったことを教えてくれた。
それはそれはいい試合だったのだと。
試合には勝てたらしいけど、課題も沢山でてきたそうで、皆前よりもっと熱心になってるように見えるとか。
本当に感動する。
あぁ、私って単純なのかな。
まだ見学してアップしか見ていないのにもうバレー部に魅入ってしまっている。
・
306人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ふゆ | 作成日時:2024年2月25日 2時