三十五話☆ ページ37
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あれから二日が経ったがAが部屋から出てくる気配は全くない。サッチやナース達の話を聞くに風呂や食事以外基本的に部屋から一歩も出ていないようだった。
本人は能力について調べるだけと言っていたが、あまりにも時間がかかりすぎなのでは…?
流石に何日も部屋に籠られると心配してしまうので、たまには外に出てもらおうとマルコはAの部屋に立ち寄り、コンコンと扉にノックをすると「あっ、すぐ開けるー」と二日ぶりに聞いた妹の声と共に扉がギィっと開かれた。
「ねぇねぇ、この悪魔の実本に載ってたよ!」
そう言いながらマルコに差し出したのは恐らくAが食べたのであろう悪魔の実。一部が刃物で何度も突き刺されたており、やっぱりあの餓鬼が犯人だなとマルコは確信した。
「へぇ…どんな奴なんだよい?」
「えっとね。超人系の‘‘ツナツナ実’’の‘‘接続人間’’って書いてあったよ」
接続人間。確かにリボンはAと自分を繋いで居たなぁとあの時の事を思い出しながら能力について頭の中で仮説を立てていく。
しかしリボンを操るのが能力ならわざわざ接続人間と表現しないはず、となると別でメインの能力があるのでは?とマルコは考えていた。
「色々試したらね、このリボンは私と何かを繋げる事が出来るみたいなんだ。後ね、これは人限定なんだけど…」
Aは若干興奮しながらマルコと自身をリボンで繋ぎ、ボソリと何かを呟いた。
「‘‘コネクト・
「!?これは…」
「えへへ、驚いた?」
‘‘コネクト’’。Aが使ったその技は自身と相手の何かを共有することが出来、今回は分かりやすく視界を共有していた。
(接続に共有。これが‘‘ツナツナの実’’の能力…)
一見何の強みもなさそうな力だが、共有できる範囲やリボンの汎用性次第では戦闘においてサポート役として役に立つかもしれない。
これはこれから訓練する必要があるな、と考えながらAを見ると何かを求めるような表情でマルコをおり、やっぱりこの妹は可愛いなぁ思いながら言葉を伝えた。
「おお、驚いた驚いた。今日から一緒に訓練するか?」
「うん!するする。青い鳥のマルコ見た〜い」
「はは、可愛い妹のリクエストには答えないといけないな」
今はまだ自分にしか甘えようとしないが、いつか他の家族にも同じように接することができると良いなぁと…可愛い末っ子を見ながらマルコは思うのだった。
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マシロ_mashiro(プロフ) - 雪さん» ウタの姉ポジって結構流行ってたので「またか…」って思われないか不安だったんですが、そう言っていただけて嬉しいです! (2023年3月31日 23時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
雪(プロフ) - イベントに参加していただいてありがとうございます‼うたちゃんのお姉ちゃんポジ結構好きなので読めて嬉しいです‼もう夢主ちゃんの心の叫びがすごく心に刺さって泣いちゃいました‼すごく面白かったです‼ (2023年3月31日 23時) (レス) @page44 id: 7fdb052437 (このIDを非表示/違反報告)
マシロ_mashiro(プロフ) - 白音さん» 他サイトの方は更新遅れて本当にすみません!!現在七割ほどは完成していますのでもうしばらくお待ちください! (2023年1月5日 7時) (レス) id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
白音 - 他サイトの方から見てました!そちらの方の更新も楽しみに待ってますね〜 (2023年1月4日 23時) (レス) @page40 id: 233ae7acb4 (このIDを非表示/違反報告)
マシロ_mashiro(プロフ) - 桔梗さん» 慣れない愛され?を書いたらちょっと精神年齢が幼くなっちゃいました笑。実はそろそろ溜めてた分が無くなるので更新速度は遅くなりますが、その分彼等との交流を執筆出来たらな〜って思ってます。 (2023年1月4日 20時) (レス) @page40 id: 664df39994 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:マシロ_mashiro | 作者ホームページ:http:
作成日時:2022年12月18日 17時