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十話 ページ12









「なんで」


体力の続く限り走っている時、ぽつりと出てきた言葉がそれだった

皆が私を嫌っているのは分かった
理由も要らない、きっとソフィアの言動が悪かったんだろうしそこはもう何も言わない
でもさ…


「嫌いなら…必要最低限の関わりだっていらないじゃん」


イライが言っていた "必要最低限の関わり"
私が自室に入るのをためらっていた時に話しかけていたのも善意ではなく、半分嫌々だったんだろう

嫌いなら話しかけないでよ
嫌いなら悪口だって直接言いなよ
何かもう…こう、嫌がらせとかした方がまだマシだ
何で…


「…特質」


私の外在特質 "身代わり人形"
他のサバイバーを試合に出して操作する特質
操作方法が分からなくて適当に押した時、銃の撃ち方が分からなくてめちゃくちゃに動かした時

どちらも私が操作した通りに動いていた
私が何もしなければマーサはただの利敵になっていた


「特質のせい?」


私に直接嫌がらせをしたら、わざと戦犯行為をする可能性があるから何もしないの?
だから、私が怒らないように、機嫌が悪くならないように必要最低限の関わりは持っているって言うの?


「そんなの…」





「おや、こんな所にサバイバーがいますね」

「!?」


ばっと勢いよく顔を上げる
目の前にいたのはハンター、白黒無常の白の方 謝必安だった


「…え、なんで、ハンター」


白無常さんは、困ったように笑うと少ししゃがんでこう言った


「どうしてと言われましても…ここはハンター館ですよ?小さなサバイバーさん」


え、嘘…だってさっきまで…
もしかして、適当に走っていたせいでいつの間にかハンター館に来てしまったって事?

どうしよう、本来ならハンターは敵
一部の人はサバイバーを憎んでいたりもする
そうでなくてもリッパーのようにヤバい人もいる


「ふむ…貴方は見たことない顔ですね」


じろーっと私の顔を見つめる白無常さん
しばらくの沈黙の後、まぁいいでしょう…と言うと私の手を握って歩き出した


「え、どこに…!」

「いえ、どうせ暇でしたし」


答えになってないんですよ白無常さん
何か怖い事をされるんじゃないかと思うと気が乗らない
でも、あの場所に居るよりはマシかもしれない…
仕方ない、大人しく着いていくか…

しばらく歩くと、連れていかれたのはハンター館の広間だった。目の前には数人のハンターが…


「…」





待って何でハンターに囲まれてるんですか

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いちゅご - うっわぁー、今作もなかなか素っ晴らしい作品ですことぉ、いやー頑張って下さい!応援しますね! (2021年12月8日 6時) (レス) @page37 id: 64d6b8d47d (このIDを非表示/違反報告)
ハル - 面白いです!前作から来ました!今作も更新頑張ってください!応援してます! (2021年12月7日 19時) (レス) @page36 id: f8a065d408 (このIDを非表示/違反報告)
水1000 - 新作おめでとうございます。前作と対照的なんですね。とても素敵です! というか、好きです。更新は無理せずにのんびり頑張ってくださいね。 (2021年12月4日 13時) (レス) id: 7eeeabd9b8 (このIDを非表示/違反報告)
シロツメココロ - 大変遅くなりましたが、新作おめでとうございます! ストーリーがとても素敵で引き込まれるような…面白い作品です。更新頑張ってください。私も学生なので、無理にとは言えませんが (2021年12月4日 12時) (レス) @page21 id: 17dcd8da60 (このIDを非表示/違反報告)
焙じ茶 - とってもとっても好きです、、!更新楽しみに待ってます、頑張ってください! (2021年11月29日 17時) (レス) @page24 id: 0167f82c96 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:【湖の宝石】 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2021年11月20日 17時

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