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_百四十九訓 ページ6

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今日から一週間。そう、一週間Aがいない。

数日前の誤解も解けて何とか日々の生活を取り戻した俺だが、何にもやる気が出なかった。


「なるべく早く帰って来い」
「何故命令形」
「団長命令だから。分かった?」
「……分かったから」


部屋に無断で入ろうと思ったが、絶対に入るなと睨まれてしまい、仕方なくドアの前に座り込みドア越しに話しかけている。
明らかに外から見たらおかしいけど。


「ねーえー、故郷戻って何すんの?」
「……内緒」
「何で。教えてよ。これも団長命令」
「絶対嫌だ」


これも頑なに教えてくれやしない。なんかやましいことでもあるのか、もしかして男とか……?


「俺も行ってい?」
「馬鹿?」


ガチャッと開いたドアから拳が振り落ちてくる。そこまで痛くないということは手加減しているんだろう。
俺の知ってる限りのAの家は森の中の小さな小屋に一人暮らしで職には就いていないと言っていた。悪い意味で何かと有名らしい。

…と、これくらい。あまり綺麗な家じゃないとも前言ってた。


「……じゃあ部屋入ってもいい?」
「何するの」
「エ ロ本探し」
「ある訳ないだろ」


そんなこと言いながら情報収集したいだけだけど。……まあ、Aが故郷に行っている一週間思う存分好き勝手させて貰うけど。

そこまで多くない荷物を右手に下げ、いつもマントを羽織っていた。


「じゃあね、団長。ちゃんと帰ってくるから」
「分かってる。お土産よろしくね〜」


いつもみたいにフッと優しく微笑んで、小さくてを振るA。外まで見送れば問題ない。……変な虫がつかなきゃいいけど。


「…さて、まずどっちから話を聞こうか」


蓮華か、それともあの怪しい男か。


***


操縦士でもある彼_Aくんは、着地したこの星には見覚えがあった。…見覚えがあっただけではない。


「ここって……」


__…惑星レア。

Aの故郷とする星は、名無し団員の故郷でもあった。


「…おや、随分早く着いていたらしい。それにしてもまだ私の家を知ってたとはな。



__…神晃」


「…………、」

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yuuna1202(プロフ) - 本当ですか!嬉しいです!! (2020年12月8日 11時) (レス) id: 1a3b3ba982 (このIDを非表示/違反報告)
yuuna1202(プロフ) - 私この小説を応援してます!補佐さんが呪術廻戦に転生するのも見てみたいなと思います!? (2020年12月7日 19時) (レス) id: 1a3b3ba982 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:なな | 作成日時:2020年7月17日 23時

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