_三十二訓 ページ33
.
「それよりなんで結婚の流れになっちゃったの?」
「確か……、晋助様のことを気に入ったってオッサンが言ってたのは覚えてるけど」
千和は小さく溜息を吐いてAを見る。そしてポツポツと口を開いた。
「…父上が勝手に言ったことです。真に受けないでください」
「道具に使われてたってこと?」
「道具って程ひどい仕打ちは受けていませんでしたが……、私には無関心という感じです。別に苦には思いませんよ」
「それに私、中二臭い方はご遠慮させていだだきます」と強気に言い放った。
思わず神威は吹き出してしまい、地べたに笑い転げていた。Aもクスクスと笑っている。その厨二臭いと呼ばれるその人は今自室で眠っている。
「まぁ、それはそうと結局泣きぼくろこれからどうするの?」
「だから千和ですって。…そうですねぇ、お父様には捨てられたし、京にでも戻って雇ってもらえるところを探そうかしら」
「美人だからなぁ。最悪風俗にでも__」
「いきなりそういうこと言うのやめるッス」
銀魂夢小説界でのヒロインなだけあって“そういう類”には慣れっこであるAだ。分からない子はGo○gle先生にでも聞こうね。
しかし、いくら自分達の鴨であるが女一人を投げ捨てるなんてことはまた子には出来ず今度行く江戸にでも小さな家を借りてそこに住まわせようとのことになった。
「へそ出し娘やっさしー」
「べ、別にアンタのことを思って言った訳しゃないッス。同じ女としていかがわしい職に就かないようにと…」
「ツンデレ?」
「勘違いすんな」
元はと言えばこの状況になった原因はAなので第七師団協力の上でのこと。この話に拒否権などない。
「本当にありがとうございます!Aさん!……あ、へそ出し娘さんも」
「宇宙に捨ててろうか、クソ女」
「何なら私の下で働かない?手取り足取りなんでも教えあげるよ。な、ん、で、も」
「危ない匂いしかしない」
賑やかな会の鬼兵隊一室。その盛り上がりさに、流石の高杉も入りずらく一人部屋に戻っていった。
150人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
水渚桃華 - 七瀬未来さんへ まだ少ししか読んでないですがこの作品面白いです。更新待ってます。 (2020年2月20日 17時) (レス) id: 3a85905bbd (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:なな | 作成日時:2020年2月18日 19時