食事＊８＊ ページ8
重々しく、障子が開けられる。
彼が言っていた以上に、その部屋は綺麗に掃除されていた。
『綺麗....！これ、長谷部さんが？』
「ええ。新しい主を迎えるのに、血生臭いままなど失礼ですからね」
『ありがとうございます！...あの、元々ここが汚れていたのって....』
「....お察しの通り、元主が亡くなられたからです」
悔しそうに拳を握る。
そういえば加州さんが、長谷部さんは主のことすごく慕ってたって....。
『...大体の事情は知っています。政府からも、他の刀からも。...三日月さんが「出ていけ」と言っていたんですが、それは他の刀達の意志でもあるんですか？』
「まさか！とんでもない....それは三日月だけの意志です。....いえ、もしかしたら「これ以上主が亡くなるのを見たくない」と...そういった意味で言ったのかもしれませんが。ともかく、全員が全員そう思っているわけではありません」
『そう言っていただいて嬉しいです』
頭を下げると、長谷部さんは慌てたように私の肩を優しく掴んだ。
「主...！お止め下さい！俺達は主に使える者...主の刀です。簡単に頭を下げたりなどしないで下さい！！」
『え、あ、ごめんなさい...？』
「いえ。俺も取り乱してしまい、申し訳ありませんでした」
彼はそう言うと、障子の向こう側へ歩いて行った。
そして頭を深々と下げ、ニコリと笑った。
「近侍は俺...ということで宜しかったですか？」
『は、はい。よろしくお願いします！』
「かしこまりました。何かありましたら、この長谷部をお呼びください。...ああ、それと」
急に声のトーンが低くなり、目つきが鋭くなる。
「何があっても、鶴丸と大倶利伽羅とは接触しないように。万が一迫られたら、必ず大声で俺を呼んでください。すぐに駆け付け、切り捨てますので」
『え、切りっ...！？』
「では、失礼します」
驚いて固まった私を置いて、長谷部さんは出て行ってしまった。
...何かあの二振りよりも長谷部さんの方が怖い気がする....
って、心配してくれてる人をディスったりしちゃダメだけど...。
『さーて...それじゃ、本丸を探索するとしますか！』
意気揚々と廊下に出ると、誰かとぶつかってしまった。
その相手は....
『あっ、す、すみませ...え？』
「....チッ」
大倶利伽羅さんだった。
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みかづち(プロフ) - 雨蛙さん» ありがとうございます！更新頑張っていきます！！ (2019年6月1日 21時) (
レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
雨蛙 - 本当におもしろいです!久しぶりにこういう話を読んだので続きが気になります(///∇///)更新頑張ってください!! (2019年5月19日 18時) (レス) id: 43a251e5e3 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - 緑@最推し信濃さん» ありがとうございます！更新頑張ります！！(｀･ω･´)ゞ (2019年5月4日 11時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
緑@最推し信濃 - めっっっっちゃ、面白いです！！！更新頑張って下さい！応援してます(^o^) (2019年5月4日 8時) (レス) id: a246b0d986 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち(プロフ) - みるくてぃ@毒占欲の人さん» そう言っていただきとても嬉しいです！！もう一つの方も頑張って更新します！！！ (2019年1月12日 18時) (レス) id: 69b5dcb367 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづち
| 作成日時：2018年12月20日 21時
