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45 sideなし ページ49

少女が船の上を通り過ぎようとした時

気分屋である事に気づいた海賊が
少女の足にムチを巻き付け
そのまま甲板へと叩きつけた


少女にとって避けるのは造作もなかっただろう
いつもの少女なら...

"2人の所に"と注意が足りなかった事
空を飛んでいる事から
攻撃は届かないと思い込んでいたこと
船に能力者がいた不運
瓦礫に埋もれながらも現状を理解した少女は
起き上がりながらも

己から滴り落ちる血を無視して先へ行こうとする
...が海賊達がそれを許すはずも無かった

白ひげとの約束の為能力は使えない
だが戦っている時間もない

様々な思考を漂わせる中少女はふと思いついた
船を沈めてしまえば戦う必要はないと


そこからは早かった
少女は刀で船を叩き切り
海賊達が自分から目を離した隙に羽を広げ
目的地へと速度をあげた



初めよりも小さくなったビブルカードの
指す先は軍艦が何隻もある雪の降り積もる島だった

やっとの思いでついた少女が目にしたのは
血だらけで浅く呼吸する男の姿だった



『ロシー!!!』

「..Aか」

『待ってろ今助ける』


男に駆け寄り能力を使おうとしたのを
静かにそれを止めた


『どうして!?』

「分かってるだろ...…お前...の...能力で
傷が...…治せても
この出血じゃ...……...助からない」

『助かる!!
もう誰も失いたくない!!
……..……頼むそんな事言うな』

「…ロー……を...頼みたい
オペオペの実を...食わせた
もう……島の...外にいるはずだ」


死を覚悟した者からの最後の願い
無力な少女はただただ聞く事しか出来ない


「何も...…傍に居なくて...いい
あいつは...きっと……きっと...強く生きる
だから……あいつの事...見ていて...やって欲しい
あいつは……もう...自由なんだ!!」


それと...そう言って取り出したのは
かつて少女が渡したビブルカードだった
お前が良いなら
いつかあった時にこれを渡してやってくれ

そう言って差出した男の手を少女は包み込むように
抱きしめ何度も何度も頷いた



「悪いな……最後に...こんな迷惑…かけちまって」

『"友"の頼みを迷惑だなんて思わないわ』

「フッお前...らしいな」

「なぁ……愛してるぜっ!ありがとな」

『それはローへと伝言?』

「それも...あるが……お前にも...」


『馬鹿ね...伝言なら最後まで言いなさいよ
ちゃんと受け取ったわ
_________愛してるわ"親友"よ』



3つ目の死は
海賊によってもたらされた
大切な親友の救えたかもしれない死だった

46 sideなし→←46 sideなし



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設定タグ:ONEPIECE.ワンピース , 兄弟.エース.ルフィ. , くちばし   
作品ジャンル:アニメ
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くちばし(プロフ) - 鈴さん» ありがとうございます!これからも読んで頂けると嬉しいです (2017年4月2日 17時) (レス) id: 30fd41f576 (このIDを非表示/違反報告)
- とても良かったです。更新頑張ってください。 (2017年2月11日 15時) (レス) id: a4159b1efe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:くちばし | 作成日時:2016年12月1日 20時

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