堕天使は悪者？

33 スモーカーside ページ35

結局あいつの事は何一つ海軍には知らせなかった
たいした理由があるわけじゃねぇ
そうだな…
あいつの言葉を借りるなら"気分"てやつだ

それとヒューマンショップには
責任者の奴に宣言していた通り
後にも先にもあの1度っきりしか行ってねぇ

仲が悪くなったわけじゃない
むしろ親しくなった
2人の時はフードを取るようになったのが
その証拠だろう
そして月日が過ぎる事に更に
仲は良くなって行った
それと同時に
色々変わっていく事もあった

いくらマントを被っていても分かる
あの頃よりも
だいぶ伸びた身長
距離を置く様な話し方

勿論生きてんだ
変わらねぇなんて事は無理な話...
だが
前を見据えて立つあの後ろ姿
"友"と呼んだ俺を
海軍から仲間の疑いを掛けられないようにする為に
"お気に入り"と呼ぶその優しさ
それらはあの頃からずっと変わらねぇ

変わったように思えても
実際はあの頃から
ちっとも変わっていない事の方が多くて...

でもこの先
その中にも変わってしまう事も出てくる
あいつについて
俺は知らない事も
知りたい事も山ほどある

だがその内容が例え
新しく出来た弟が
海賊になろうとしてる事でも
その弟の為に
敵になる時が来るかも知れなくても
あいつについて
何か悪い情報を知ったとしても
俺はあいつの事は嫌いじゃねぇと...
"俺はあいつの友だと"言える

…………柄じゃねぇ
先の事なんていつもは考えねぇのに
この先変わる可能性の方が大きいのに
推測や予想なんかじゃなく
確信や絶対という言葉で言い切れる


目の前で終わった事に対する合図であろう
海賊船の帆が水柱をたて
海に倒れるのを見ながらそう思った


海賊共を縛り名前と賞金を確認する
簡単な作業を部下に任せ
先程までと同じ位置に座るあいつの元に向かう

もちろん海賊船が来る直前
あいつが話そうとした事を聞くために...


―――・―――・―――・―――・―――・―――

読んでくださりありがとうございます！
皆様のおかげで5000hit突破です
作った当初は
こんなに多くの方々に読んで頂けるなんて
夢にも思っていませんでした
それに週に1〜2回位しか更新出来ず
申し訳ないのに見放す事をせず
お気に入り登録や評価をし
中にはコメントして下さる方もいたりと
常に暖かい目で見守って下さり
本当に感謝感謝です


これからもこんな作品ではありますが
これからも暖かい目で見守って下さい
これからもよろしくお願い致します

またリクエストもお待ちしております！

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