堕天使は悪者？

22 あなたside ページ24

※前回の続きです

このピアスをあげたのは最後に会った時
昔からくいなと私は仲が良かった
ゾロが来てからは3人尚更仲良くなったと思う

そんなある日
私がつけているピアスとその理由を知り
私もそんな約束の証欲しいと
普段から欲を言わないくいなにとって
珍しい発言をした

2人の夢は世界一の大剣豪になるの事だから
いつか必ずという約束として
片耳2つ反対は3つのシンプルなデザインのを買い
3人で分けた
分け方は私が1つくいなとゾロが2つ
私が左耳につけると
2人も真似して左につけたのを今でも覚えている


『そのピアス』

ゾ「ああ、1つはくいなのだ」


そう本来ゾロは2つしか持っていない
となれば1つは必然的にくいなの物になる


ゾ「俺とあいつはAと約束したんだ!!
いつか必ず世界一の大剣豪になるって！
だけどあいつはもういねぇから
だから俺があいつの分まで約束を守る!!」


未だに涙を堪えながら
くいなのピアスをしている理由を話す
私はゾロをそっと抱きしめた
いつもは照れて離れようとするゾロも
抵抗する事無く堪えていた涙を流した

どれ位時間がたっただろうか
静かな縁側に近づく足音
それを聞いたゾロは慌てて私から離れる
歩いて来た人物はコウシロウさんだった


コ「お邪魔じゃありませんか？」

『ちょうど今終わったとこです』

コ「それならよかった
今回はどの位いれそうですか？」


私はいつもここに来る度に
最低数日最長１〜２ヶ月位泊まらせて貰うのだ


『長くて２週間位ですかね』

ゾ「そんなに短いのか！」

『うんごめんね
まだ沢山行かなきゃ行けない所があって』

コ「そうですか
それじゃあまた道場の手伝い頼みますよ」

『はい！』


2人は私が旅人である事以外あまり知らない
(マリージョアの件とか)
それとここに泊まらせてもらう時は
昼間道場の手伝いをさせて貰っている
タダで泊まらせてもらうのは悪いからね


それから２週間日にちで数えれば長いけど
すぐに迎えてしまうのが現実


『じゃあねゾロ』

ゾ「ああ」

コ「また来るの待ってますね」

『えぇお世話になりました』


道場を出ようと歩き出すと


ゾ「A!!」


後ろからの大きな声に思わず振り返る


ゾ「俺はあと数年したら約束を守る為に...
夢を叶える為に海に出る!!
だからAに俺の名前が届いたら
会いに来て欲しい!!」


この２週間で2度聞いたゾロの宣言
1度目の時とは違い笑顔で
でも真剣な表情を向けてくる
私が言える言葉はただ1つ


『待ってる!!』

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