指に触れる愛が、２ (ページ36)

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深夜1時過ぎ、撮影を終えたAがようやく帰宅してきた。

『ただいま～…』
「おかえり」
『あ…起きてたん？』
「おう、明日もオフやし、待ってよ～思って」

朝の様子が変だったから心配で寝られなかった、というのが本音ではあるけれど。まあ、柚ちゃんからは元気そうです、と比嘉さんと爆笑している写真が送られてきていたから、体調の問題ではないということは知っている。

聞きたい気持ちを抑え、とりあえずお風呂入っておいで、と送り出し、テレビを眺める。…あ、Aや。このCMのAめっちゃ可愛くてお気に入りなんだよな～

なんて、テレビを眺めているうちにうたた寝していたようで、いつのまにかAはお風呂から上がっていた。

『あ、起きた？寝るならベッド行きなよ～』

頭を拭きながらこっちに近寄ってくる。半分寝ぼけながら、口を開く。

「なあ、」
『ん？』
「朝、なんやったん…なんか変やったけど…」

あぁ、朝ね、と苦笑いするA。

『…スーツ姿がね、カッコいいなって』
「…」
『見惚れてたら、恥ずかしくなっちゃっただけ』

一気に目が覚めた。
なんなん、それ。可愛すぎるやろ。

「スーツなんて、しょっちゅう着とるのに(笑)」
『だから、今さら気づいて、余計恥ずかしかったの』

照れながら、もう恥ずかしいからこの話は終わり！と言うAを思わず引き寄せ、抱きしめる。

くそ…Aが明日(というか今日)も撮影じゃなければ今すぐ押し倒してたのに…！

神さま、この可愛すぎる彼女、どうにかしてください(切実)