22. お人好し ページ23
.
『ッ…そっ、れは分かったから、いちいち言わないでよ…。』
「焦ってんの？
かわいいじゃん。」
『…っちょ…！！
どさくさに紛れて、繋がないでよ…！』
悟とは２回目の恋人繋ぎ。
絶対に離すまい、とギュッと力強く握ってくる。
熱がリアルに伝わってきて、２人の体温が合わさり、沸騰しそうだ。
「学校でこういうことしたら怒んだろ。」
『当たり前すぎる。
だって、「公共の場だから。」
私が言おうとしたことと同じことを言ってきたので、目を丸くする。
そんな私の様子を見て、悟はクスッと微笑んだ。
「だから、ずーーーっと我慢してた。
触れたくて触れたくて仕方がなかったんだよ。
思春期の欲、舐めんなよ。」
グッと近寄ってきた。
目と鼻の先まではいかないが、悟の顔が近い。
心臓の音が聞かれてしまいそうだ。
というか、��思春期の欲��って、最低。
それってアレしかないよね。
うん、アレ。
『ここも、公共の場ですが…。』
「誰も来ねぇから大丈夫。
サラリーマンが家に帰るだけのベッドタウンだからな。」
その通りで、公園の中は私たちだけのようで、��シーン��という音が聞こえてきそうなぐらい静かだ。
２人だけの世界とでも言いたいのだろうか。
「このままでいさせてよ。」
______私はお人好しだ。
小学生の時、隣のクラスの友達が習字セットを忘れたことがあった。
同じ時間に習字があったのに、「貸してほしい…。」とめそめそ泣いていたその子を無視できず、貸してあげた。
結局、私が怒られたんだけど、��友達を助けることができたからいいや��と、小学生なりに納得していた。
断ってしまったら、相手を傷付けてしまうんじゃないかって…。
『公園…の中だけなら……。』
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1456人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
朔夜(プロフ) - 雨夜星さん» ほんまですか！？笑 ありがとうございます（はぁと (2021年3月19日 22時) (
レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
雨夜星(プロフ) - 宣戦布告後のLINEのやり取り好きだなぁ…♪ (2021年3月19日 21時) (レス) id: 89c0e671f3 (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - ksk5haruno0519さん» ありがとうございます（はぁと もうちょい待ってね（ ; ; ） (2021年3月17日 20時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
ksk5haruno0519(プロフ) - ドキドキ止まらないし続き楽しみすぎて苦ぢぃ (2021年3月17日 2時) (レス) id: b52d4e7ccf (このIDを非表示/違反報告)
朔夜(プロフ) - かぼさん» にやにや。 うふふ、楽しみにしといておくれやす（はぁと (2021年3月16日 22時) (レス) id: eb37705ec2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：朔夜 | 作成日時：2021年2月27日 16時
