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「…おい、爬虫類臭い尻尾野郎……」
「……それは、俺のことか?」
「耳元で囁くなァァァッ!!!」
新しいおもちゃを見つけた赤子のように、心から楽しそうにAで遊んでいるディエゴ。逃れようにもガッチリとホールドされていて身動きがほぼ取れない状態。髪が首筋に当たってくすぐったいし、何より耳が…こう……ヤバい。マジでヤバい。
「耳ザメって何なんですか…ひッ、」
「耳ザメじゃあない。耳責めだ……今、やっているだろう?」
「こーゆーことかよ……うっ、や…」
ビクビクっと肩が跳ね、その度に赤くなっているAが愛らしい。必死に声を我慢しようとしている姿も面白い…ゴホン、失礼。とにかく、楽しんでいるのが本心だ。
この部屋もなかなか悪くないな…とニヤけつつ考え、また囁こうと顔を近づける。
「……愛している」
「アー大嫌いですよ……」
「…ディエゴ、と…名前で呼んでくれないのか?」
「オケ。……爬虫類野郎」
「分かったんじゃなかったのか」
一つ、攻めてて分かったことがある。
いや、反応が可愛いとかは分かりきっていることだから置いておくとして、Aの弱点について。
吐息には弱いものの、甘い囁きとか、そういうのには疎いらしい。……心外だ。このDioが女性に話しかければ、老若問わずポッと赤くなり、すぐに虜となる。自分で言うのも何だが、事実なのだから仕方ない。
「……好きだ」
「だから嫌いだって……ッ、」
「…ふー」
「チッ…、」
そろそろ、命令がただの「耳つぶ」だとバレてしまうだろう。
その前になんとか、もうちょっと反応させてみたい。
考えた末、ある一つの決断に辿り着いた。囁くのがダメなら、他のことをしてみよう、と。
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結兎亜(プロフ) - 初コメ失礼します!リクエストで、ジョニィの…軽めに、「ハグしないと出られない部屋」、お願いしますっ! (2022年12月4日 18時) (レス) id: 7bda5675bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆっくり - 天才羨ましい、、そっか···神ってマジでいるんだ··· (2022年12月4日 15時) (レス) @page41 id: 7a9a52b587 (このIDを非表示/違反報告)
スズメ(プロフ) - 作者さんの短編とても面白いです(((o(*゚▽゚*)o)))作者さんのほかの小説が読んでみたくて。処刑少女と××という小説を読んでみたいのですが、もしよろしければパスワードを教えて頂けませんか。 (2022年11月26日 10時) (レス) id: e3bb4f0ab3 (このIDを非表示/違反報告)
ケイキ(プロフ) - 更新お疲れ様です!いつも楽しく読ませてもらってます!あと腐の短編集めちゃくちゃ読みたいです… (2022年11月21日 6時) (レス) @page39 id: 0694030e7d (このIDを非表示/違反報告)
森(プロフ) - うおおお!?めっちゃ面白いです!!単純明快大ピンチ…な、なんか頭に電柱が駆け巡るんですが… (2022年10月24日 21時) (レス) @page30 id: 16b29645b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どりこく x他2人 | 作成日時:2022年9月11日 10時