【urt】お隣サマからのノイズ【utit】

#search for memory ページ9

時計の運びで、目を覚ます。



「…った、」



背中の骨がパキパキとなって少し痛い。
…ソファーの下か、変なところで寝たな。頭痛…はあんまりない。
10:52。うん。仕事がある昼までには準備は間に合いそう。



「…懐かしいような、夢を見た気が」



詳しくは覚えていない。けれど、たっくさんの幸せが詰まっていた気がする。

…そういえば昨日、何をしたのか。
曖昧な記憶を頼りに、昨日を手探り出す。変なこと、やらかしてないといいんだけど。



『折角行く場所同じなんだから行きましょうよ』

『ほら、まーしぃも行きたがってるし。どうですか？』


『俺とまーしぃって仕事仲間なんですよ』

『まぁ俺の方が立場的には下かもしれんけどなぁw』

『ちょ、話をややこしくさせんなよ』


『ねぇねぇ、梓さん。また今度遊びに行きませんか？LINE繋げましょ？』

『は！？お前だけ抜け駆けとか意味わかんねぇんだけど！俺とも繋げませんか！』



あれ、…頭が痛くなってきた。
こんなことあるわけないじゃない。幻覚見てるの？私。



『あー、あそこのマンションセキュリティいい癖に壁薄いですよね。うちの犬がすみません』

『え、そうなん？やらし』

『何がだよ』

『今度犬…あきって言うんですけど、見に来ますか？』



次々と脳内から爆弾が出てきてキリがない。
うそだ、嘘って言って。



『…じゃあ、また今度会いましょーね、梓さん』

『俺ともたまに会話してくださいよ』



…証拠は、ないし。

恐る恐るLINEを開けば、そこには見覚えがある名前に見覚えがないアカウント。
もう一回くらい、昨日って、やり返せない…のかな。



「…うそだ」



嘘だ嘘だと、いつまでも言っていられるわけじゃないのは分かってるけど。
…色々と、見られてないよね。色々、写真フォルダとか、色んなアカウントとか。



「泣きたい…」

　





求→推しとLINEを繋いでしまった時の対処法

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