妖艶たいぴ -北藤-

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「今の藤ヶ谷の涙は…中居さんを想ってです」

中居さん…苦笑いだけど。

「そんな涙すら流させる中居さんが…いい意味で憎いですｗｗ」

「俺が憎いか？Ｗｗ藤ヶ谷を泣かせる俺が？(￣▽￣)」

「藤ヶ谷が流す涙は、嬉し涙だけでいいんです。それ以外の涙は許さない。啼かすのは俺ですから」

「…お前、小説でも書いてるのか？」

「書いてませんよｗｗ」

「そういう台詞、どこから浮かんでくんの？北山、曲の歌詞書いてるだろ？」

「書いてますけど、ポッて頭に浮かんだ歌詞をメモしてるだけです」

「作曲は？ギター使ってんの？」

「ギターは持ってますけど、鼻歌を録音しといて、それをギターで音にして歌詞を乗せるって感じで

すね」

「すげぇな〜」

中居さんに、褒められたぜ♪

「そろそろ、お開きにしますか？」

横尾さん、決死の台詞を吐いた。

「そうだな…酔いが回らないうちに帰るか」

中居さんが同意する。

「横尾。タクシー呼んでくれ」

「はい」

「横尾さん。俺らの分も」

「はいはいｗ」

「姫〜。帰るぞ〜」

「姫？」

「…あ」

しまった。

つい、家での呼び方が口から出ちまった。

「目の前でディープな世界を見せる前も『姫』って言ってたな？」

中居さん…よく見てるし聞いてるな苦笑

「キングは…仕事の時だけ。家では…姫なんです。可愛いものが好きで、お揃いのものが好きで、誰

よりも俺のファンでいてくれて愛を注いでくれる…俺だけの姫なんです」

「北山…本出せよ。お前の言葉、結構心にグッとくるから。恋バナの名言だ、名言(笑)」

「キュンとします？」

「ドキッとするわ(笑)」

「ダメ〜ぇ、中居さん。ひろはたいぴのなの〜ぉ」

「たいぴ？」

姫…酒が入ると、すべての醜態を晒すんだなｗｗ

「自分のこと、たいぴ呼びするんです。可愛いでしょ？」

「全然違和感がねぇわｗ」

「よかったです」

「中居さん、みつ、太輔。タクシー呼んだよ。５分くらいで着くらしいから、下に行こっか」

俺は当然、姫を背負う。

だから…。

「中居さん、失礼します」

横尾さんが中居さんの肩を支えるｗｗ


すげぇ緊張してんな。体がカチコチだぞ(^▽^)

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