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走って走って時計塔に辿り着いた。
皆、待ち合わせにしてるのかたくさんの人で溢れている。
遠くから見たら泣きそうな顔に見えたけど…近づいたら、泣きじゃくっていたのが分かる。
目が真っ赤だ。
パシッ。
手を握ると、たいが俺を見た。
「…ぅぅ〜…ひろぉっ(ウル目+涙)」
「大丈夫か?悪かった、一人にして」
たいの頬に触れようとした手を掴まれた。
そして、鞄から取り出したハンカチで俺の汗を拭いてくれる。
「ごめんね…30過ぎて走るの、辛いよね」
おい…泣くのか貶すのかどっちかにしろ(#^ω^)。
「とにかく、無事でよかったよ」
ほっとした。
「ん…ごめん」
「そろそろ、観覧車乗るか?」
「うんっ」
たいの手を引いて場所を移動する。
やっぱり夕日をバックにキス…♪という遊園地スポット特集に取り扱われてたから、けっこうな列が
ついてる。1周、約7分…けっこう長いな。
「ごめんね、ひろ」
「ん?」
「迷子にならないって…ちゃんとくっついてるって約束したのに…離れちゃって」
「仕方ないだろ。ゾンビの手握ったらそりゃパニくるし、集団に襲われたら逃げるよ」
「…ん〜、怖かった。だって、ひろじゃなくてゾンビがいたから」
「そこまで天然過ぎて、逆に尊敬する」
「もぉ〜、他人事だと思ってぇ〜」
「なんで、時計の前で待ってたんだ?」
「…え、キラキラしてたし、この遊園地のシンボルだし、俺達の色だったから」
「やっぱ、そうか」
「ひろは?どうして、時計塔に来たの?」
「なんだろ…時計塔に惹かれたからかな。たい、キラキラしたの好きだから、いるかなって思った」
「ありがと…迎えに来てくれて」
「俺は、姫の王子様ですから♪」
「…うん。ひろは俺の、俺だけの王子様だよ♪」
ああ…可愛い。早く、観覧車に乗りたい!!
そうして話してる間に俺達の番が回ってきた。
頂上で、夕日をバックにKISS、できるかな…。
姫の手を引いて、観覧車に乗り込んだ。
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まほまま(プロフ) - 追っ掛けるのに忙しいわwww (2018年2月11日 0時) (レス) id: de2262a235 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ともみ | 作成日時:2018年2月10日 20時