【小説版】まよな科病棟の患者達の日常

8号室ー村雲 時雨ー ページ9

「やっぱり謝りに行きますね。」

露草姉さんに相談したらやはり、少し落ち着いたので、結局謝ることにした。

「時雨がそうしたいんなら良いんじゃないか？まぁ、頑張れよ。」

姉さんはそう言って頭を撫でてくるた。正直恥ずかしいけど、嬉しかった。

「じゃあ、行ってきます。…マスクはちゃんとしていて下さいね。心配で「はいはい。分かってるって〜」遮らないで下さいよ…」

これ以上言っても早く行けと言われるだけだろう。……あぁ、最後に言い忘れていた。

「姉さん＿＿」

「？なんだ？行かないのか？」

頭の上に？を浮かべた姉さんに少し＿＿ほんの少しだけ怒気を出しながら言っておいた。


「………僕は巨大毒キノコではありませんから。口に出して無かったつもりかもしれませんが、はっきり聞こえましたよ？」

「」

姉さんは絶句していた。

……部屋に入った瞬間、
『⁉︎巨大毒キノ＿ってなんだ時雨かよ…』
と言われたので、流石に傷付いた…

「ついでに言うと変顔でも無く心配しただけです。表情を暫く変えていなかったので、うまく笑えなかっただけですよ？」

「え……？いや、ホントに悪かった！悪気はなかったか＿＿」

「大丈夫ですよ。…怒ってませんから。」

いや、本当に怒ってませんから。＿＿髪が少し紅くなっただけですから。

「では…」

僕はそう言って、面白いくらい慌てている姉さんの部屋を出て行った。

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