引かれた弓の行方、華の咲き場所 ３

第９４開花:光はあなた ページ26

弓華side

ス「その事実は、同じくコズプロに所属するEdenの協力.....内部調査によって、すでに確定しています。犯人は逮捕され、現在、取り調べを受けています」

ス「Edenの五人目...彼女は自身のユニットに危害を加えると脅され、仲間と引き離されて映像を作らされ、ボロボロにされて...」

ス「いまはこれ以上危険な目に合わないために安全な場所にいます。だからSSには参加できなかったんです」

なんで、スバルさんがそのことを...まさか弓弦が！？

ス「お騒がせしてすみませんでした。今日中には難しいかもしれませんが、たぶん年が明けたら.....ゆっくりと、全ての事情が明るみに出ると思います」

ス「その結果、どうなるかはわかりません。証拠とした資料が誤りで、本当に俺の父は罪を犯したのかもしれません。いまさら罪が晴れても、父は戻ってきません.....」

ス「なんにせよ父は父、俺は俺です。そこだけは、どうか混同しないでください」

言葉を紡ぐスバルさんの後ろ、スポットライトのあたっていないところにいる兄さまたちを見つけた

みんな怒っているような、悔しんでいるような...そんな表情をしている

.....そうだ、私...事務所でジュンと会ってからの記憶が全部飛んでるから...みんなに、迷惑と心配、かけちゃったんだろうなぁ

ス「だから。心からの笑顔で、それが赦されるなら、みんなの前で歌わせてください。俺を、アイドルでいさせてください」

ス「お願いします」

『スバルさん...』

.....本当に、強い人なのね...明星さまに、よく似ている

ス「.....暗くて重たい話は、これまで。気を取り直して、歌ってもいいですか？」

ス「はい、はい.....。ありがとうございます。せめて、聞き苦しくないような、楽しい歌をお届けしますね」

ス「聞いてください。俺たち、Trickstarの歌を」

ス「♪〜♪〜♪〜」

『っ.....！』

歌いはじめたスバルさんの姿が、あの頃私たち義兄妹に歌を教えてくれた明星さまの姿と重なって見えた...

『っ...！ううっ...うあぁぁ...！』ﾎﾟﾛﾎﾟﾛ

枯れたと思った涙はまた流れはじめた.....今度は、悲しみではない涙が



以前に言ったことを、少しだけ訂正します。明星さま






あなたのご子息は...他の綺羅星たちと共に、夜空で燦然と輝いています



あなたにも、その輝きは見えていますか...？

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