36歩目:流れた月日 ページ2
十年後... 時雨side
帝都で暮らす「なんでも屋・涼風」一行の武家屋敷には、ここ十年である声が毎朝響いていた
泉「ちょっとお!?毎朝毎朝いい加減にしなよねぇ!?」
怒鳴っているのは灰色髪に青い瞳を持つ、十年前時雨に助けられた蛇神の子どもである泉
いまではすっかり成長し、その背丈は六人の中で三番目に高い
司「また泉くんが怒ってますね...」
嵐「もお時雨ちゃんと王さまったら!あんまり怒らせたら泉ちゃんのお肌にシワができちゃうわ!」
厨で朝ごはんを作りながら嵐と司が呆れる。ここでしょっちゅう寝てる凛月のことを話題にあげないのは...察してほしい
というか妖怪にシワもなにもあるのだろうか
泉「ほら起きなよね時雨!あんた今日朝から食堂手伝うんでしょ!?ああもう王さまも起きろ!」
時雨は腕を引いてきちんと上半身を起こさせるというのにレオには全力で蹴りを入れている...べつに好き嫌いでやってるわけではない、レオは叩き起こさないと起きないのだ
その反面時雨は覚醒は遅いものの起きはするため楽なのである...恩人であり、親代りで育ててかわいがってくれた時雨を無下には扱えないという理由もあるが
レ「う〜ん...ひどいぞセナ〜...昔はかわいかったのにいつからこんなに...」
泉「誰のせいだと思ってるわけえ!?」
...まぁ、十年の歳月があれば性格が変わるのも当たり前と言えば当たり前だ
素直でなく、口が悪く、そして面倒見がよくなってしまったのは時雨を除く四人のせいだからである
レオは作曲衝動が起こればどこかしこでも書きはじめるし、凛月はところ構わず寝ているし、嵐はまぁ問題ないが猫かわいがりされたせいで軽い反抗期みたいなものが来ていると思ってほしい、そして司はどこか抜けている
見てきた泉は察したのだ。「これは自分がしっかりしないとまずい」と
レ「昔はシグのこと「にぃに」って呼んでてほんとにかわいかったよな〜なぁシグ!」
『?...泉はいまもかわいいだろ...ふぁ、ふ...』
泉「はぁっ!?」ボッ
寝ぼけ眼の夢うつつ状態で言葉を紡いだ時雨に泉の顔は真っ赤に染まる
泉「あ〜もう!ほらさっさと着替えて!朝ごはん食べるよ!」
『ん〜...』
無理矢理立たせた時雨を洗面所までつれていくのまでが泉の仕事である...
.....これが、ここ十年の武家屋敷での朝の光景である
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樫(プロフ) - 金木 研磨さん» ほめてくださってありがとうございます!インスピレーション湧きましたら全力で書きますね! (2018年4月29日 20時) (レス) id: bd6202e1c7 (このIDを非表示/違反報告)
金木 研磨 - 完結おめでとうございます!とても面白かったです!泉と、夢主の関係や5奇人などの、面々も出てきていたのに、凄くキレイにまとまっていたので読みやすかったです。また、しっかりとした内容で、とてもハマりました。他のイベントでのお話も、作ってください! (2018年4月29日 20時) (レス) id: 7233af45d6 (このIDを非表示/違反報告)
Knightsを護る騎士でいたかった(プロフ) - 樫さん» 通知来てすぐ飛んできたからね!(ドヤッ) (2018年1月26日 17時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
樫(プロフ) - Knightsを護る騎士でいたかったさん» 早いなおい (2018年1月26日 17時) (レス) id: bd6202e1c7 (このIDを非表示/違反報告)
Knightsを護る騎士でいたかった(プロフ) - 完結おめでとうございます!次回作も楽しみにしてます!!!(1コメゲッチュ←) (2018年1月26日 17時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
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