8つの寮�� ページ5
｢おまえと、そのモンスターについては知ってるから結構だ。なぁ、監督生？｣
上から見下されている感じがして、あまり心地いいものでは無いが、頷かないと何をされるか分かったものじゃないためよろしくお願いします、とだけ言った。
｢俺様は、A・ジェームズだ。ジリーロジャー寮に所属している。｣
ﾄﾚｲ｢ジリーロジャー寮は団体戦が強いんだ。寮長によって得意なところが変わるんだが、Aは飛行術が得意だったよな？｣
あぁ、そうだと軽く返事したAは、付け足すようにこう言った。
｢寮としては自由を大切にしている。まァ、ハーツラビュルとは真反対ってとこだな。｣
エースは、ハートの法律によって罰を受けたばかりなので羨ましそうにAを見た。
Aはハートの首輪はリドルのユニーク魔法だと知っていたので、エースが恨めしそうに見ているのを鼻で笑った。
さも、自分の寮がいいだろうと勧誘するばかりに。
｢あんな激ヤバの法律なんて耐えれねぇだろう？｣
ｴｰｽ｢そうですよ！！めちゃくちゃ横暴ですって！｣
口車に乗せられたエースはぺらぺらとリドルの悪口を話す。
しかし、それを止めるものは誰もいなかった。
また、Aは、リドルの気配に気づいていたため、くすっと肩を跳ねさせた。
ﾘﾄﾞﾙ｢ふぅん、ボクって激ヤバなの？｣
食事を終えたリドルがひと声かけると、場の雰囲気は一変した。
ケイトはなんとか、場を収めようと口を回すがリドルにはバレていた。
｢お、薔薇の坊。今の話を聞いちまってたのか？お前のとこの寮生は不満ばっかりだぞ？｣
Aは、ニヤニヤしながらリドルに皮肉を言った。
あまりの余裕に、いつリドルが怒るかと周りはひやひやしている。
ﾘﾄﾞﾙ｢A先輩。例え、あなたであっても我が寮を貶す発言はやめて頂きたい。それと、坊をつけるのはやめてくださいと言っているでしょう？｣
｢貶してねぇよ。事実だろ。｣
リドルに正論を言われたのが癪に来たのか、先程までニヤついていた顔は無一文時に変わった。
腕を組み直すと、リドルとの身長差は明らかになった。
それでもしつこくリドルが睨みつけると、興ざめしたのか顔を背けた。
｢おい、スミス！行くぞ！｣
ｽﾐｽ｢はい、ただいま！｣
やたら大きな声を出すと、そのまま食堂から去っていった。
スミスと呼ばれた人は喧嘩になりそうな雰囲気が嫌いなのか、行動は慎んでください、とAに忠告していた。
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作者名：あかまる | 作成日時：2022年5月21日 17時
