Ep.125 ページ31
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「─── A、こっち向いてー」
『ん、?』
──── カシャッ
『あ、撮った?撮ったよね?』
「いいじゃーん、A映えるし!」
『いや今の顔は油断してた、どうせならキメた顔撮ってよ』
「キメたらあんたふざけるもん、嫌だ」
携帯を返してもらった・・・というより先生から取り返した状態のまま。
“SNS等にアップしない” の約束の元で各々好きに使ってる。
私はまた、ヘッドホンをつけて机に突っ伏した。
騒がしい甲斐軍団の声もお気に入りの音楽に遮断される。
数分もしないうちに眠気が襲ってきて、今にも眠れそう・・・というときに先生が教室に入ってきた。
・・・・・・関係ない。寝るぞ私は。
パソコンを覗き込んで、なにやらわちゃわちゃやっているのを尻目にふたたび眠ろうとすると、ヘッドホンを抜き取られた。
『・・・なに、もう』
「そろそろ授業。
はい席につこうかー!」
せっかく寝れそうだったのに、とその背中を睨む。
「今日も俺の授業を始める。礼」
恒例となったそれ。
先生は全員が着席したことを確認して、携帯の画面を開いた。
みんなのみゃーちゃん先生に騙されたw
「・・・今朝、これをSNSに投稿したのは誰だ?」
添付された画像には、手や足の模型。
ゆっくりと手をあげたのは、美咲だった。
「・・・結城。
指示を出すまではSNSに投稿するなと、言ったはずだ」
「でもすっごいフォロワー増えました、」
「そういう問題じゃない」
「・・・すいません」
先生は、眼鏡を外した。
「───さぁ!!!
盛り上がっていこうかァ!!!!」
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わ - いつもみてます! (2019年3月12日 15時) (レス) id: c232dbe5e9 (このIDを非表示/違反報告)
麗 - 作者様、好きです。すこですすこ。 (2019年2月17日 10時) (レス) id: 8656a872ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:しぃも | 作成日時:2019年2月17日 3時