【あんスタ】綺麗な人 2【男主】 (ページ9)

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抵抗しないくせに離して、なんて言う聖に、思わず薫は声を出して笑ってしまう。

笑われた聖は初めて抵抗を始める。が、華奢な聖がどれだけ暴れても体格のいい薫はビクともしない。

『だっ、誰のせいで、こんなっ、、、！！嫌い！！薫くんなんて嫌い！！離して！離してよこの変態っ！！』

薫「ごめんごめん。でもよかった〜、、、聖ちゃん俺の事大好きじゃん」

嬉しそうな薫の声が頭上から聞こえ、更に聖は赤くなる。耳まで真っ赤だ。

『嫌いって、、、言った、、、、』

絞り出したような声の後、聖がポカポカと薫の胸板を殴り出す。聖なりの最後の抵抗なのだろう。
それが可愛くて、愛おしくて、薫はさらにきつく聖を抱きしめる。

薫「聖ちゃん。俺と付き合ってください」

薫の胸の中で、聖がゆっくりと頷いた。

・

薫「聖ちゃ〜ん♡今日も世界一可愛い♡」

次の朝、聖似合いたくて隣のクラスに来た薫の第一声でクラスの全員に交際がバレた。速攻バレた。周りからおめでとうと祝福され、聖は恥ずかしさに俯く。

なずな「薫ちんよかったな〜。みんな応援してたんだぞ」

薫「なずなくんありがと。でも今後聖ちゃんに抱きつくのはやめてね」

なずな「なんらと！？」

聖に抱きつき抱きしめられるのが好きななずなは当然反発する。一言も発していないが聖もやめるつもりは無い。なずなは癒しなのだ。

薫「聖ちゃんは俺のハニーだからさ〜。ダーリン的には他の男に触って欲しくないわけ」

なずな「ひじりちんは男らぞ。ハニーじゃないぞ」

薫「可愛いからいいじゃん」

人のクラスにきて環境を荒らすのはいかがなものだろうか、、、ぶっちゃけ恥ずかしいのでそろそろ帰って欲しい。

『薫くん薫くん』

ちょいちょい、と薫においでおいですると、薫が浮かれながら顔を覗き込んでくる。
顔を覗き込んできた薫のおでこに口付け『クラスに帰って』と笑顔で言えば帰ってくれた。

なずな「薫ちん尻に敷かれそうだな〜」

『失礼だな〜。ん、なずおいで』

聖が腕を広げると、待ってましたとばかりになずなが抱きついてくる。この癒しを邪魔されてはたまらない。

紅郎「交際して早々浮気か？」

『人聞き悪いこと言わないで。癒しの充電だよ〜これは』