わんこ系とにゃんこ系【男主】

わんわん １５ ページ15

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眩い光と襲う頭痛に目を開ければ俺の顔を覗くせんせーが居て思わず飛び起きそうになった。

……………あれデジャブ。


『 あ、起きた？ 』
「 ん、せんせ、？ 」
『 熱中症だから今日はもうこのまま休んでな 』
「 えー…… 」
『 えーって、お前最初そんな乗り気じゃなかったろ 』



坂田との勝負…………
借り物競争だけじゃなくてリレーでも勝ちたかったのに。
………せんせーの鬼。



『 なんか言ったか？ 』
「 何にも 」



『 そーいえばお前、借り物競争のお題何だったの？？ 』
「 え、いやそれは…… 」
『 ん？ 』


流石に言い難いというか、言いたくないというか。

"大切な人"なんてそんなベタなこと。
恥ずかしくて言えるわけないだろ………


『 気になる 』
「 あー、忘れて 」
『 拷問かよ 』
「 大袈裟な 」


早く忘れてほしいのに、せんせーは教えてと好奇心旺盛な輝いた目で俺を見つめてくる。

……………せんせーって意外と子供っぽいとこあるよね。



『 じゃあ、分かった。』
「 ？？ 」
『 俺のお願い聞いてくれたら、秘密にしてていーよ 』
「 お願い？？ 」


『 簡単なこと。熱中症ってゆっくり言って欲しい 』
「 は、やだ 」
『 いいから、早く 』


急かしてくるせんせーを見て怪しいなとは思ったけど特に気にもせず、指示通りその言葉をゆっくり口にした。


「 ね、っちゅー、しよう？？ 」
『 ………へー、チューしたいの？ 』
「 はっ？いや、ちがっ！ 」
『 仰せのままに 』



言い終わってから数秒後に気づいた。
気づいた頃にはもう遅く、ニヤリと悪戯に笑ったせんせーの顔がすぐ目の前に来ていた。



「 んんっ…… 」



あー、嵌められた。
…………ホントずるい人。


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