第9話 ページ9
ヴァサゴ『兄弟にあんな才能があったとはね!
役者になった方がよかったんじゃねぇか?』
ベクタ『必要に応じたまでだ』
ベクタ『お前こそ、それらしい演説の仕方を
覚えておいた方がいいぞ』
ベクタ『あの連中より一段上の立場なんだからな』
ヴァサゴ『オレは命令だの演説だのより
先頭で切り込みてえな』
ヴァサゴ『せっかくこんな物凄ぇVRワールドに
ダイブしてるんだからさ....』
ヴァサゴ『この酒もボトルも、本物としか思えねぇ』
ベクタ『その代わり、斬られれば痛いし、血も出るぞ
ここはペイン・アブソーバが効かないんだからな』
ヴァサゴ『それがイイんじゃねぇか』
クリッター『....隊長ですか?』
ベクタ『ああ』
クリッター『こちらは隊長とヴァサゴのダイブを見届けて
メインコントロールルームに戻ってきたところです』
ベクタ『こちらでは、もう一日目の夜だ
解ってはいたが時間加速とは奇妙なものだな』
ベクタ『とりあえず、いまのところは予定どおりに進行している』
ベクタ『ユニットの準備は一両日中に完了し2日後には
ヒューマン・エンパイアへの進軍を開始する予定だ』
クリッター『素晴らしい』
クリッター『いいですか、《A》の身柄を確保したら
メニューからイジェクション操作を行ってください』
クリッター『それで《A》のライトキューブはこっちのもんです』
クリッター『それと、これはヴァサゴのバカに
よく言い聞かせておいて欲しいんですが』
ヴァサゴ『ああ!?』
クリッター『管理者権限での操作ができない現状では
アカウントのリセットも不可能です』
クリッター『つまり隊長もヴァサゴも、そっち側で死んだら2度と
そのスーパーなアカウントは使えません』
ベクタ『ああ、解っている。....自衛隊の動きは?』
クリッター『いまのところはないです
まだ隊長たちのダイブには気付いていないようですね』
ベクタ『よし。それでは通信を切る
次の連絡はA捕獲後といきたいものだな』
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作者名:シオ | 作成日時:2021年5月30日 16時