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「あ、優梨のお母さん」
「久しぶりね、天元くん!! 元気にしてた？」
「はい、それなりに」
「よかったわ、娘から天元くんがおんなじクラスになったって聞いて驚いたの…」
「はぁ…」
ニコニコとしているけど、トゲのある発言に俺は少しこの人が苦手だ
「優梨は？」
「今部屋で勉強してるわ…。あの子、E組に落ちてからも毎日頑張ってるみたい…」
「…俺も思います。毎日頑張ってますよ、あいつ
この間の中間テストなんて学年で1位とって…」
「そうなの」
「(ﾋｭｯ」
暗く、冷たい瞳が俺の心を射抜いた
なんでだ？
椚ヶ丘のレベルで学年1位だぞ？
なんでそんなに…怒ってる？
「天元くんも、頑張ってね」
「は、はい…」
「そろそろ戻るわね。晩ご飯の支度しなくちゃ」
なんだったんだろうか…ただ話しかけてきただけなのか？
(優梨…)
2階にあるはずの彼女の部屋の窓には、薄い水色のカーテンがあり、中の様子は見えない
でも、電気はついてるみたいだ
(夜、電話してみるか)
俺はさほど気にせずに自分の家に向かった
優梨side
「ねぇ、優梨…」
『…………………っ』
「中間テストで1位をとったって、天元くんから聞いたけどどうしてE組から出ないの？」
『……………………ッ』
ダイニングテーブルの椅子に腰掛けて微笑む母に、『そ、れは…』と言葉が途切れる
息がうまく吸えない
「…あのね、優梨…。私は早くあそこから抜け出してほしいの…………
あなたみたいな面汚しが、唯一できる恩返しなのよ？
ね？早くあのクラスを抜けて頂戴」
『…はい』
はい、今日の晩ご飯代。と、出された1万円札
「また期末テストが終わった頃に戻ってくるわね」
そう言って上機嫌なのか不機嫌なのかわからない笑顔で家を颯爽と出て行ったあの人を見送り、出された1万円札に触れた
私とあの人の間に、「愛」なんてない
あるのは「地位」だけ
(…勉強、しないと)
誰も助けてくれないこの家では、私は体に傷ができるばかりだ
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サッカーバカ(プロフ) - 麗さん» ご指摘ありがとうございます…！私の文の書き方が間違ってましたので、修正と誤字を訂正させていただきました。本当にご指摘ありがとうございます (2020年11月19日 23時) (
レス) id: 7487ed3f06 (このIDを非表示/違反報告)
麗(プロフ) - 24ページ 顔を殴ってくれる前原 これ誤字ではないでしょうか? (2020年11月19日 23時) (レス) id: 411fa15fdd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2020年4月22日 22時
