ヒーロー科と結界師3 (ページ28)

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「そうね、はっきりしてるのは…あたしたちを騙せるほど完全に人間に化けられる妖が、いつ学校内に入ってきてもおかしくないってこと…」

『そういえばおじいちゃんが、最近烏森はおかしいから気を付けろって言ってたけど…それと関係あるの？』

「いやでも…あれは烏森自体がおかしいってことだよな」

良守とコソコソ喋っていると、訳が分からなくなった良守は頭を抱え出した

「ぐあーーーーーわかんね!!
これ以上問題増やさねーでほしーな、もう!!」

『わっ、バカ!!』

慌てて良守の口を塞いだけど、時は遅く

「これ以上って…あんたらなんか問題抱えてんの？」

「(ﾋﾟｸｯ」

『な、ないよ、別に問題なんか！』

「仕事に関係あることなら聞くよ？」

「仕事に関係なんかねーよ!!」

『あんたそれ逆効果よ』

「ていうかさ、前から思ってたんだけど…あんたらなんか隠してない？」

「か、隠してねーよ!!」

「やっぱり危ないことしようとしてんじゃない？」

「うっせーーー、隠してねーし、危なくねーーー!!」

「ホントに？」

時音ちゃんは良守の胸ぐらを掴んで引き寄せる

あーあ、アレじゃもう無理だ

「ちゃんとあたしの目を見て言える？」

「え…う、あ…」

まあ、結果は見えてるわけで

.

「烏森を永遠に封印する!?」

私たちは頭を抱えて時音ちゃんの声から逃れるようにして背を向ける

「何考えてんのよ、あんたらは!?」

白尾は笑ってて、斑尾と金狼は呆れてる

「だって…」

『だって…』

絶対怒られると思ったし…、それに

「そしたら」

『もう誰も…』

2人「ここで、傷つかなくてすむから…」

良守と声を合わせて言うと、時音ちゃんは黙った

「バカだねぇ…。封印なんて無理だとは思うけど…それってさ、あんたらが危ない目にあってたら、全然意味ないのよ？
いい加減1人で危険に飛び込もうとするのはやめなさい。少しならあたしだって手伝うから…。いい？」

2人「ん…うん…」

いやでもこれ、時音ちゃんが危ない目にあったら意味ないんだけどな…

良守と目を合わせながら、そう思った