ヒーロー科と結界師3 (ページ29)

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25話志々尾限ページ29

ー翌日ー

雄英に着いて速攻机に突っ伏した

「守香ちゃん、どうしたの？」

『…出久くん』

目線に合うようにして屈んだ出久くんに、私は目を見開いて気付いた

『ちょっと来て!!』

「へあ!?」

「え、デクくん？守香ちゃん？」

出久くんの手を引っ張って廊下に出て、誰もいないのを確認する

『あのさ、霊とか見える出久君に一応言っておくことがあるんだけど』

「？」

『別に戦えとは言わないけど、変わったこととか気付いたことがあれば、私たちに言ってくれない？』

「たち？」

『良守と時音ちゃん…、あ、やっぱり時音ちゃんには…あー、うん、私たち3人』

後から怒られるのは嫌だし、最初から言っといた方がいいよね…

『昨日、烏森で変わった妖が出たんだ』

「変わった妖？」

『うん。あの土地では色んなのが狙ってきたけど、推測の域を出ないから黙ってようと思ってたんでけど…その妖、かなり巧妙に人間に化けられるらしいんだ…』

「つまり、人の姿をした妖が烏森学園の中に紛れているかもしれないってこと？」

『まだその可能性があるとしか言えないけど…』

「それは、あれかな、元からいる人間と入れ替わったりもできるのかな？」

『いや、本当にまだわかんなくて…。情報を集めてる段階だから』

「そっか…。僕もできることがあれば協力するよ」

『ありがとう。でも、これは私たち結界師の仕事だから、あまり首は突っ込まないでね
あ、それと、無理に霊とか妖とかに喋りかけたらダメだからね？
ターゲットにされるから』

「う、うん」

教室に戻ると、爆豪くんがこちらをずっと見ていたので、小首を傾げてみれば目つきを鋭くさせられた

.

《ヘイ、墨村！起きろ!!》

(うるさい…)

プレゼント・マイク先生が大音量で喋りかけて来るので、仕方なく起きようとすると

ﾄﾞｸﾝｯ

ｶﾞﾊﾞｯ

《oh!?》

今の…良守の式神が消えた…はずだ

この時間帯なら、私がお気に入りだと教えたあの屋上の梯子を登って一番昼寝ができる場所で寝ているはず…

だから、式神が授業に出てるはず…