19-6 ページ13
雷門ベンチに戻ると、守備陣の選手たちが息を荒くしていた
「皆さん、大丈夫ですか？」
「飛ばし過ぎじゃない？」
彼らの疲労は、マネージャーたちから見ても明らかだ
「ぷはっ！生き返る〜!!」
ドリンクを手に、明日人が喉を鳴らした
そのそばに、小僧丸と剛陣が座った
地べたに腰をつけ、FW3人で前半の闘いぶりを振り返り始めた
「もっと点取れたよな」
「体を張ったディフェンスにやられたぜ…」
「あぁ！動きの遅さは気になるけど、さすが帝国だよ！
勝利への執念はやっぱりすごい!!」
明日人はそのままイレブン全体を鼓舞した
「みんな！後半も油断せずいこう！」
「「おおーっ!!」」
帰ってきた声の張りに差があった
のりかと服部は元気いっぱいに、奥入たちDFは弱々しかった
『勘違いするな』
「え？」
杏奈にドリンクを渡した海風は、鋭く光らせた眼光をイレブンに向けた
『お前たち、相手が誰だかわかっているのか？』
「わかってますよ!!
40年間無敗の帝国学園…」
『バカを言うな』
「え…」
『相手は……あの影山だ。今は何も仕掛けていなくとも、いつ仕掛けられるかわからないんだぞ』
「……え、と…」
『……知らないと言うわけではないはずだろう
40年前、雷門と帝国学園の全国大会決勝戦、雷門のバスに細工を施し事故を起こさせたのは影山零治だ』
「「!!?」」
『そして、2年前…木戸川清修と帝国学園との決勝戦での交通事故、1年前の雷門と世宇子の決勝戦、全てを企て自分が頂点に立つためだけに手段を選ばない影山は、徹底的に雷門を潰そうとした』
「…でも」
『1年前の雷門のバスに細工を施したのも、影山だ
ある告発文がなければ、私たち旧雷門は優勝していなかった』
「「……………」」
『帝国学園全員の動きが遅いのは、影山が何かを仕掛けている。前半で体力を多く消耗してしまったお前たちは、後半で全力プレーができるのか？』
冷たく鋭い言葉が彼らの胸に突き刺さる
『いいか、帝国学園に勝てると思うな
あいつらの実力は何度も戦ってきた私が分かっている
そして、舞い戻ってきた影山の恐ろしさもな』
続く (更新停止中)
お気に入り登録で更新通知を受け取ろう
←19-5
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 55人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
こっちん - このお話のシリーズが全て面白かったです！！読んで見てよかったと思いました！！更新を楽しみに待っています！！ (2020年12月11日 21時) (
レス) id: e1802d5515 (このIDを非表示/違反報告)
豪秋(プロフ) - スッゴク面白いです！私も無印派なので、無印キャラとの絡みが凄く嬉しいです！凄く面白い作品なので更新停止は勿体無いです。文才力羨ましい……。これからも更新頑張ってください。応援してます。更新するの待ってます。 (2020年5月22日 20時) (レス) id: abe3eae12b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サッカーバカ
| 作成日時：2019年9月28日 18時
