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「アッシュは澪緒と話さなくていいのか?」
「別にいい。女なんて相手したら相手したで、あとあと面倒だからな」
「澪緒はそんなことねぇと思うけどなぁ」
「どうだか」
フッと笑って肩をすくませると、「アッシュ、ショーター」と英二が俺たちを呼んだ
「深谷さんとここで別れるんだけど」
「澪緒、こっちか?」
『うん。ここからすぐのところだよ』
「俺たちの家と結構近いんだな」
『そうなんだ』
「あ、澪緒〜〜〜〜〜〜〜〜!! 晩御飯もうできちゃうよー!!」
『お兄ちゃん、恥ずかしいからやめてーっ!!』
遠くからでかい声でそう叫んだのは、どうやら転校生の兄貴らしい
エプロンをつけて、おたまを持って叫ぶ姿は主婦だ
『ハァ…もう』
「ははは、面白いお兄さんだね」
『恥ずかしいだけだよ…』
げんなりと肩を落とした転校生は、『それじゃ、また学校でね』と手を振って小走りで走っていく
「んじゃ、俺たちも帰るか」
「そうだね」
「さっさと帰って寝たいぜ」
ー月曜日ー
『ふぁっ…』
「姉ちゃん、眠いのか?」
『んー…』
「昨日は夜遅くまでみんなでゲームしちゃったもんねー」
朝練に行く2人と一緒に並んで学校に行く
大きなあくびをしながらも足を動かし、自分の学校へいく
今日は奥村くんの朝練を見る元気もなく、そのまま教室に向かう
「澪緒、おはよう」
『おはよう、ショーター…』
「眠そうだな」
「寝不足か?」
『んー…昨日遅くまで起きてたから』
ガタンと椅子に座り込み、ポカポカと日差しを受けながら『ちょっと寝る…』と言って目を閉じた
「あ、寝た」
「寝付きの良さは赤ちゃんだな」
「確かにな。つーか、どんだけ遅くまで起きてたんだ?」
「さぁな。俺も寝る」
「へーへー」
スヤスヤと暖かい日差しを感じながら眠りにつく
ちゃんと授業の時は起きないとなぁ
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作者名:サッカーバカ | 作成日時:2021年3月23日 22時