変わった貴方と変わらない私�� ページ17
「あの人綺麗〜！」
「モデルさんなのかな？すごく美人！」
美女だとか綺麗だとか美人だとか､普通の人が言われて嬉しい言葉。でも私は─────
「A､」
誰かに肩を叩かれる。振り返ると見たことの無い変わった髪型に金髪の､背の高い男性がいた
「えーっと…誰？」
「また知らないフリ？困ったなぁ」
知らないフリという言葉にピンとくる
「ジョルノ…?!」
「正解」
顔を覗き込むジョルノに少しドキッとしてしまった
「イメチェンしたの？金髪だなんて粋ね」
「いや､勝手になったんだよ不思議だろう？」
勝手に金髪になった…？？
「今暇？」
「えぇ一応…」
ジョルノが嬉しそうな顔で私の頭に手を伸ばす
「Aにはこの花が似合ってる」
「えっ？花？」
髪につけられた花を取るとそれは純白で美しい白薔薇だった
「綺麗だけど…どこから花なんて､」
「いいから､どこか出かけよう！久しぶりに」
私の手を握るとジョルノは軽快に走り出した
昨日にも人を殺めた私が､こんな純粋なジョルノと一緒にいていいの？
「アイスを2つ」
ジョルノが取り出した財布には薄暗い背景に後ろ姿だけだけど､何故かとても美しい男性の写真が入ってた
「はい､」
「グラッチェ､ところでこの人は誰？」
「あぁこれ？僕の父さんらしいけど会ったことないからさっぱり」
「ふーん」
「とっても美しい人ね」
「Aもとっても美しい人だよ」
「…そう？」
そう言った途端､ジョルノが罪悪感を感じたように謝ってきた
「なんで謝るの？」
「だってA､
ジョルノの言葉を聞いた瞬間､心が軽くなったような気がした。いや心が軽くなった
「なんで…」
「昔言ってた。何故かは聞いてないけど､好きじゃないって」
私の存在意義だと思っていた『美しさ』を昔の私は嫌っていた…？
そうだった。私『美しい』って言われるの大嫌いだった
美しいって言われると今までの努力や今の幸せが全て『美しかったから』と片付けてしまって､『美しい』って言葉がコンプレックスだった
今思い出して驚いた
私自身が忘れていたことをジョルノは覚えていてくれたの？しかもたった6歳の時の言葉を？
「僕はAの容姿を見て好きになるとかそんな無駄な事はしない。
Aの内面を愛してるんだ､努力家で少し気が強くて､でもいつも優しくて
もう一度言う。僕はAを───」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 12人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：遊子 | 作成日時：2022年7月19日 0時
