いとこの話は知っている

６-４ side.アーヤ ページ33

突然訪ねてきたみんな。

とりあえず、玄関先まで出る。

「こ、こんにちはー・・・。」

固い笑顔を浮かべて、チェーンロックをかけた

ドアの隙間から、そーっと顔を出す。

インターホンの声を聞いたからか、唖然として

いるみんな。

・・・最悪。

「ごめんなさい、今日は帰って・・・。」

と、ドアを閉めかける。

でも・・・。

「あの、黒木君・・・。」

黒木君が、ドアの隙間に足を突っ込んで、

ドアを閉められない・・・。

「やぁ アーヤ。

入れてもらえる？」

・・・。

入れないと、何を仕出かすかわからないよ

・・・そう言っている、漆黒の瞳。

「・・・どうぞ。」

チェーンロックをはずす。

とりあえず、玄関まで入ってもらう。

「あの、なにしに来たの・・・？」

「こいつがさ。」

翼が、若武の頭を小突いた。

「アーヤの家から、妙な電話がかかってきた

って、連絡してきたんだよ。」

若武に 電話・・・？

あ！

さっきの！

「あぁのっ、あれは！

ちょっと いろいろ、あってね！

なんにも問題ないよ！」

ブンブン頭を振る。

それじゃあ、と家にあがろうとする私の腕を、

上杉君が掴んだ。

「問題ないわけないだろ。

一体なにがあっ。」

「おい これ ありえないだろー。」

「キャハハハハ！」

・・・最っ悪。

「・・・えーっと アーヤ、中にまだ、誰か

いるの？」

小塚君が、遠慮がちに言った。

・・・今日は、何の日よ・・・。

「・・・あがって・・・。」

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