【ＷＴ】生き残ってしまった少女は…

使用人３ ページ4

『ただいま帰りました。
帰りが遅くなってしまい申し訳ございません。』



家に帰ってきて早々、私はリビングの床に正座をして謝る。

防衛任務が終わって家に帰りついたのは１８：３０で、とっくに門限を過ぎていました。

あぁ、怒られてしまうのでしょうか…



父｢金を稼いでいたならいい、早く酒とつまみ！！｣


『はい、迅速で作らせていただきます。』



そう答えて私はキッチンに入ってお酒のおつまみを作ります。

いつもなら１８：００には帰れないと怒る筈なのに怒りませんでした。

…と言う事はお父さんもお母さんもパチンコで勝ったのでしょうか。

負けたら大変なことになっていますから…

殴る、蹴るのオンパレードですので。

お酒はいつもの冷蔵庫の中で大量に常備されている筈です。



『…！？』



待って下さい、これって冷蔵庫ですよね？

お酒しか入ってません、上の段の所には。

まあ、いいでしょう。

お酒はしっかりあるのですし。



『お待たせしました。』



作ったおつまみとお酒を持っていきます。



父｢…｣


母｢…｣



そして、いつもの様におつまみとお酒を見て私を無視するお父さんとお母さん。

あ、はい。

出来損ないは部屋へ行きますね。

いつもの事だし、もうこの空気に慣れてしまった。



『…本当に、どこで間違ったのでしょうか？』



私の家庭はある時を境に音も無く崩れさってしまったのです。

…いつからでしょう。



『あぁ、あの時ですね…』



私が悪いのに、なんで忘れてしまっていたのでしょう。…

あの、暖かい家庭を壊したのは私じゃないですか。

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