ヒロトと灰崎の前世の物語 (ページ4)

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水神矢「灰崎、どうしたんだ？いきなり叫んだりして。」

灰崎「今の声聞こえたか？」

水神矢「いや、何も聞こえなかったが･･･」

俺にしか聞こえない声･･･やっぱり今日は何かがおかしいんだ。もはや自分が誰なのかも分からなくなりそうだ。

鬼道「よく分からないがもう泣くな。」

鬼道はハンカチを出して、俺の涙をそっと拭いた。それと同時に俺の涙はやっと止まった。

佐曽塚「そんなに感動しちゃったわけ～？」

俺がそんなことで涙を流すはずが無いことをこいつは知ってるはずだけどな。

灰崎「あぁ。そうかもな。」

そう言った瞬間、やっと明るい府陰気になってきた。

水神矢「じゃあ、始めるか。灰崎の誕生日パーティーを。」

誕生日、その言葉を聞くと何故か胸が苦しくなる。今日は俺にとってめでたい日のはずなのにな。

灰崎「悪い。今日はやっぱり帰る。」

こんな状況で誕生日パーティーなんて流石に出来ねぇ。今日はさっさと家に帰ってゆっくりしていたいんだ。

水神矢「なっ！せっかく鬼道さんまで来てくれたんだぞ！」

灰崎「また明日にしてくれ。」

俺はそれだけ言って部室から出て、家に帰った。