第九話 似蔵の気持ち(2) ページ10
似「はぁ、はぁ」
うっ……
またか。
最近、本当に紅桜のしんしょくがすごい。
その度に俺は嘆き悲しまなければならない。
晋助「お苦しみのところ失礼するぜ。お前のお客さんだ色々派手にやってくれたらしいな。おかげで幕府とやりあう前に面倒なやつらとやりあわなけりゃならねーようだ」
こんな時に、
今度は高杉か。
晋助「桂、やったらしいな。おまけに銀時ともやりあったとか」
コイツも昔の同志って……
そんなに昔一緒に戦ったやつらが気になるか。
似蔵「アンタはどうだ。昔の同志が簡単にやられちまって悲しんでいるのか。それとも……」
その刹那、高杉がきりかかってきた。
俺は、ギリギリで反応し刀というより俺の腕である紅桜で受け止めた。
似蔵「まあまあ。そんなに怒んないでほしいもんだ。さっき、Aに同じことをしたらとても苦しそうだったよ」
それにしても凄い威力だ。
Aの名前が出るだけでさっきというか、今よりも力が増した。
似蔵「同じ立場でもこんなに反応が違うとは、おもしろいねえ」
晋助「ずいぶんと立派な腕が生えたじゃねえか。仲良くやっているよう安心したよ。文字通り一心同体ってやつか。
さっさと片付けてこい。あれ全部潰してきたら今回の件ははもんにしてやらぁ。どの道連中とはいずれこうなっていただろうし、
それから二度と俺達を同志なんて呼び方すんじゃねえ。そんな甘っちょろいもんじゃねえんだよ。俺達は。
あと、Aが苦しむようなこと絶対すんじゃねえ。次やったらぶった切るぜ」
そう言って高杉は部屋から出て行った。
フッ。アイツにはわざわざ言わなくても顔に“邪魔だ”と書いてあるもんな。
でもいいさ。
無理にでもアンタらの隣にいてやるよ。
高杉は壊す以上にAのことを思っている。
それは、Aも一緒だ。
互いに自分の心には気付きもせずに、壊していく。
そして、なくなってはじめて隣にあった温もりに気が付く。
ぶっ壊していくくせに、自分には壊されたくないもんがあるんだ。
俺も、高杉も、Aも(アンタらも)……
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KIYO(プロフ) - アイウエオさん» ありがとうございます!大感謝です。今はまだ無理そうですが更新がんばります! (2015年11月9日 21時) (レス) id: 258f54b3b7 (このIDを非表示/違反報告)
アイウエオ - KIYOさんの作った作品はとてもおもしろいです。続きを楽しみに待っています! (2015年11月9日 21時) (レス) id: f3fcac6a99 (このIDを非表示/違反報告)
KIYO(プロフ) - 〜kaori様、紀香様へ〜この度は、私のせいでを読んでくださり、ありがとうございました。御二人とも続きを待ってくれるようで嬉しいです。最近、学校や部活の忙しさがあり、中々更新することができませんが、今後ともこの作品をよろしくお願いします。 (2015年11月1日 21時) (レス) id: 258f54b3b7 (このIDを非表示/違反報告)
紀香 - 続きを楽しみにしてます〜 (2015年11月1日 16時) (レス) id: e65e4d3f67 (このIDを非表示/違反報告)
kaori - 面白かったです。続きが気になります!! (2015年11月1日 15時) (レス) id: 3cc7ab27d3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:KIYO | 作成日時:2015年9月14日 11時