21ぴきめ ページ24
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「本当にうるさくて寝れない」
「そ、そっか...。」
何故か、宿泊先のホールで2人きり。
皆、疲れでもう寝ているらしく、物音は全くしなかった。
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「...ごめん」
「え?」
「アンタも疲れてるだろ。邪魔してごめん」
私の顔をちゃんと見て、謝ってきた浦田くん。
...そんなの全然いいのに。
浦田くんと話せて嬉しい、なんて思ってしまっているから。
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「...大丈夫だよ。私寝ようとして無かったし」
「そっか」
「うん」
「本当は眠いだろ」
「そんなことないよ!!?」
手をブンブン振って否定すると、浦田くんは柔らかく笑った。
キュン
...あれ、何、今の音。
キュンって。キュンって鳴った。
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「...?どうした?」
「な、ナンデモナイヨ」
自分で可笑しいなと思いながらも、悟られないように視線をそらす。
「そういえば、今日本当に大変だったよね」
下手くそな笑みを浮かべながら話題を変える。
「...うん。疲れた。いっぱい動かされたし。...でも楽しかった」
疲れた、と言いながらも嬉しそうに今日の事を話す浦田くん。...楽しめたなら、よかったな。
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「そっか。楽しめてよかったよね」
「...うん。多分お前のおかげ」
私のおかげか〜。そっかそっか。嬉しいなぁ。
「うんうん...。えっあっ、私のおかげ!!?」
ビックリして、そんなことないよと思い切り否定する。
.....今日の浦田くんの発言は心臓に悪い気がするんだけど!?
「そんなことある」
「いやまさか...」
「班、誘ってくれたのもお前だし」
照れさせるような言葉をドンドンと放つ浦田くん。
多分今、顔は真っ赤。
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「...ありがと、A」
「っ!?」
A。
Aって。
本当に小さな声だったけれど、ちゃんと聞こえた。
名前、呼んでくれた...。
嬉しさと恥ずかしさでもう心は満杯。
「かいじゅうくん」と呼ばれる彼はどこにいったのか。
彼は全然、私の事意識してないんだろうけど。
「...名前で呼ぶの嫌だったらごめん」
なんて、いつもと同じトーンの声で言うもんだから、無自覚ってこの事だなと確信した。
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みう - on…登場人物と私の名前が同じぃ…w (2019年1月5日 0時) (レス) id: 3a7b075e71 (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - めいさん» コメントありがとうございます!!<(_ _*)>少しリアルが忙しく、更新が出来ていませんでした!申し訳ないです...!!また愛読していただければ嬉しいです!!ありがとうございます!!!( ; _ ; ) (2019年1月2日 15時) (レス) id: 58efbb325b (このIDを非表示/違反報告)
咲良(プロフ) - miimiさん» コメントありがとうございます!!<(_ _*)>本当に中途半端な作品ですよね...申し訳ないです。応援ありがとうございます!!次は頑張って書きます! (2019年1月2日 15時) (レス) id: 58efbb325b (このIDを非表示/違反報告)
めい - もう更新してくれないのかな?って思ってたけど、やっと続きが見れて嬉しかったです!!うらたんのお話書いてくれてありがとうございました!! 新しい作品も読みに行きますね!! (2018年12月27日 15時) (レス) id: 253b252723 (このIDを非表示/違反報告)
miimi(プロフ) - すごく良かったです!けど…、続きも見たいような気がしちゃう自分もいて…笑 次の作品も頑張ってください! (2018年12月25日 13時) (レス) id: 0e1db8311b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲良 | 作成日時:2018年9月8日 9時