中原中也の裏の顔【文スト】

ひみつ９． ページ11

結局、拒否することなく今に至る。




中「此方を見ろ…此方だ」



『やだ』



中「此方を見ろ…此方だ」



『やだ！』



中「ねェ、此方を見て！！」



『キモ！！無理！！』



あれですか…今流行りのTicTocの。。。
マフィアの幹部様も流行りに乗るんだなぁ…




中「好い加減、此方向きやがれ」



『ひぁっ…！！』



無理矢理、振り向かされて浴槽から溢れ出すお湯。


もわんと広がる湯気。


そして、其れと同時に視界に入ってきた、
中也の火照った______顔や身体。




『む、無理！』

そう云って片手で自分の目を塞ぎ、もう片方の手で胸を隠した。



中「今更だろーが…此方見ろよ」



『恥ずかしい』



中「そンな事知らねェ」



『知っとけ莫迦！』




あ、今こそ異能を使うべきなのでは？？
瞬間移動でスパッと…




『異能りょ「ア？」ヒィっ』



中「手前、巫山戯てンのか？」



『・・・すみません』



中「もう一度だけ云う。此方を見ろ」



『あ、はい…見ます』




手を外して目を開くと、中也は、ふわっとマフィアらしからぬ微笑みを浮かべた。





中「ふっ…やっと此方見た」



『っ…！！？』



中「お、顔真っ赤」



『云うなあああああ』



中「云う」



全力で両手で中也を押し返そうとするも、動かず。
ビクともせず。
所詮男と女なんて、こんなもんか。




中「百面相してるとこ悪いが、見えてる」



『へ？何が？』



中「胸。一寸は大きくなったんじゃ『ﾀﾋね』」



慌てて手で隠す。
何なんだ此奴は。
デリカシーと云うモノを知らないのか？
そりゃ、少しは大きくなったと思うよ？ん？←




『もうあがる』



中「大丈夫か？一人で」



『大丈夫っ！！…うわぁ！？』



中「…言わンこっちゃねェな」



立とうとしたら、フラッと立ちくらみがして、再び湯船の中へ逆戻り。
真逆…




『やばい…逆上せた』



中「はァ…」



『頭痛い』



中「捕まっとけ」



『ごめん…ありがと』





中也に抱き上げられて風呂から出た。
これやばいね(今更)




『頭がー…』



中「服着ろ」



『やだぁ…暑い…ねぇ、中也ぁ…暑い』



中「分かったから。水持ってくるから、待ってろ」



『うん……待ってる』


中也まじでお母さん。
お水まだかなぁ…



『お水ー』



中「…俺は水じゃねェよ。ほら」



『飲めん』



中「は？」



『飲ませて』



中「はァ！？」

之もまた、彼しか知らない彼女のひみつの1つ。

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