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捌拾伍 体目(85体目) ページ9

〜太宰 視点〜






Q、こいつのせいで
たくさんの部下が死んだ。





「何をそこまで怒っているの?」




Qがいつの間にか復活していた人形を抱きながらわたしに問う。




「お前のせいでわたしの部下は大勢死んだ」



「でもあれをやったのは僕じゃないよ?」



「お前の異能で操られていたからだろ」



「でも、僕本人は殺してないもん」



バンッ

「!!!」


部屋に大きな音が響く。



わたしが壁を殴りつけた音だ。



自分はやっていないから?
確かにそうだ。



わたしの部下を殺したのは
その人たち自身




「だって、殺した半分はあのお姉さんだもん」




わたしの体が自然に動く、
そしてQを撃った。



もちろん、顔のぎりぎりを狙ってやった。


「!!」


Qは驚き、尻餅をつく。



「Aちゃんだって、操られていたからだろ!」



そして、





「お前の異能で死んだ奴らは
お前が殺したことにはならない。


だけど、殺したことがあるんだろ?」



「!!なんで知って」



「多分父親か母親。
最初に異能を発動した時に、間違って殺しでもしたんだろう?」




Qの目に涙が浮かんでくる。

其れがわたしへの恐怖か、
自分の過去を知られた事への驚きでか



そんな事、わたしはどうでもよかった。




ただ、Aちゃんの事をそういう風に言われるのが、物凄くイラついた。




「違うもん!僕は……僕は……」



わたしはもう一度、銃を構える。



「黙れ」



そして、撃とうとした瞬間



『太宰!』



勢いよく扉が開かれて、
Aちゃんが入ってきた。



『手は出すな。そう言われただろ』




「………ゴメン」





『後は他の監視員に任せろ』



Aちゃんが、少し低い声で言う。



「わかったよ」


これは怒られるかな

ーーー
ーー



〜貴方 視点〜





『おち着いたか』


近くの椅子に座り、缶珈琲を渡す。



嫌な予感がして、戻ってきてみたら
太宰が銃を向けていて流石に驚いたぞ。



「大分ね」



『……余り溜め込むなよ』



「?」



『何かあったら言え。
少しくらいなら付き合う』




そんな事しかできない自分が腹立たしい。
もっと何かできないか




「そうだね。でも大丈夫だよ」




『そうか?』



「大丈夫、でも」



『?』



「もう少しだけ、そばにいて」





そう言ってわたしの隣に座り、肩に寄りかかってくる。





『了解した』





私は太宰を支え、一口、珈琲を飲んだ

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トマトマン(プロフ) - �さん» おそ松さんも好きなので是非見させて貰います(_ _*) (2016年3月18日 19時) (レス) id: 7c2eb96b69 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - トマトマンさん» いつも見てくださりありがとうございます!!!私も好きなキャラとかが話に出てくると時々死因が萌えになりますwww昨日、新しい話も作りました!文ストとおそ松さんのコラボです!ギャグっぽくしますが、絶対シリアスになる気がする作者からの宣伝でした! (2016年3月18日 15時) (レス) id: 9c24d02fa9 (このIDを非表示/違反報告)
トマトマン(プロフ) - ヤベー超面白いwww芥川がwwww萌えが死因ってwwwww夢主最強じゃん!!今回も良かったです(*^^*)楽しみにしてます!! (2016年3月18日 14時) (レス) id: 7c2eb96b69 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 中年男の行方ももう少し書きたいと思います。ヤバかったので指定が入るかと思いましたよ(ーー;) (2016年3月4日 21時) (レス) id: 9c24d02fa9 (このIDを非表示/違反報告)
トマトマン(プロフ) - 可愛い可愛い夢主ちゃんが汚れれたーーー!!(T_T)中年男許すマジ!!#(`^´)続き気になります!更新頑張って下さい。(^^) (2016年2月29日 20時) (レス) id: 67a72e858a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ヤンデレピエロ | 作成日時:2016年2月15日 16時

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