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「そろそろですかね」
「あァ。」
時刻は午前1時頃。あたりは真っ暗。僕は中也さんと一緒に今朝下見しに来た港に来ていた。
月明かりが綺麗だ。きっと素敵な流星になるだろう。暫く目を光らせて待っていると、密輸業者であろう奴らが何やら大きな荷物を持って歩いてきた。
中也さんとアイコンタクトを取り、地面に降りる。
「異能力__オオルリ流星群」
そう唱えると、先程まで月しか無かった空に、無数の流星が流れ出した。それはもう不気味な程に。
そして、異能力を使ってコンテナをひっくり返す。それと同時に中也さんが重力操作で密輸業者を蹴散らし出した。
「オイオイ、異能力者は居ねェのか?」
「おお怖い怖い。これはポートマフィア幹部様とその部下では無いですか。」
一通り蹴散らして、中也さんと合流した頃に、異能力者と思われる奴が出てきた。
顔はあまりよく見えないが、中也さんの方が顔がいいことは確かだろう。(確信)
そんなことをつらつらと考えていると、相手が何かを飛ばしてきた。すぐに気づいた為避けることが出来たが、後ろにあったコンテナが相手が飛ばしてきた何かに当たり、砕ける音がした。
…これは中ったらたらまずい。
先程のからして物を操る異能力だろう。だが、石だろうが水だろうが何だろうが、中也さんの重力の前では無力だ。
すぐに中也さんが異能力者に接近、そのまま高重力をかけて無効化した。案外早い。
「早かったですね。」
「あァ。」
一緒に任務もして、こんなに近くにいるのに、自分の気持ちを伝えることが出来ないのかと考えると嫌になってくる。これから何時までもこうなんだろう。
「中也さん」
「なんだ?」
「僕、中也さんのこと好きですよ。」
「そうか?ありがとよ」
これが恋愛感情っていったら中也さんはどんな反応をするだろう。そう考えている内に、空が明るくなってきた。僕の異能が解除される。
朝日に照らされる中也さんを見ながら、やっぱり好きだと思った。
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I am水 - こういう男主と中也さんの掛け合い大っっっ好きです…ありがとうございます… (8月11日 14時) (レス) @page7 id: f9c19b65bb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:かっこんとう。 | 作成日時:2023年1月15日 17時