兄もアレなら妹もアレ3【白鳥沢】

124 アレって言うな ページ27

んっ…


やばっ！寝ちゃったわ！




「よ、起きたか？」




公園のベンチで熟睡していたはずの私の近くから聞き覚えのある声が聞こえた




これは夢だ。もう一度寝たら覚めるかな？





「おやすみ」




「ちょっと待て！起きろぉ！」






「！！やっぱり、瀬見！？」





声のするほうを見ると瀬見がいた




「何してるの！？」




「それはこっちのセリフ」





あ、いやそれはー、、




「はぁ…ほら、帰るぞ」





そうやって瀬見は私に手を出してくれた






「起きるまで待っててくれたの？」





「まぁな！

流石にそろそろ起こそうとは思ってたけどな」




瀬見は正直、とても優しい

それは知ってるし、モテるのも知ってる






「ごめんね」



「ん？あー！

どうって事ないぞ！待ってただけだしな！」




違うよ





「マネージャーの仕事出来なくて」





部活停止とはマネージャーの仕事ができない






「悪いって思ってんのか？」





「そりゃ、私のせいで迷惑かけたし、」






「なんかAが謝るなんて意外だな！」






私だって悪いと思ったら謝りますー！






「それは皆に言ってやれよ？

俺はAが居なくてもどーもなかったし！」






「もう、瀬見のスポドリ作ってあげないわ」





「すまんすまん！ごめんなさいー！」







面白おかしく話してくれるから笑ってしまう

何もかも忘れて笑える





「って！門限になる！急げ！」





公園のベンチから立たされて腕を引っ張られる






「ちょ！！」





「今日は寮母さんがお前を慰めようとチャンポン作って待ってるべ！」




！？寮母さぁあぁーん！！






「よし！帰る帰る！」





「なぁ、A？」




ん？？





「…いや！なんでもない！」





なんだよー！！




「気になる！！」





「えっと…この前さ！プリン食べたの俺！」





はぁ！！！？






んだとぉおおおおー！！






瀬見が全力で逃げるのを私は必死に追いかけた

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