22 ページ25
東堂とレイは帰りに本屋に寄ってから、寮の方へと向かった。
東堂「何を買ったんだ?」
レイ「これ…ジャ○プで連載されてるやつ。今ハマってるの。」
東堂「おまえってやつは、昔っからそういうのしか読まないな!…女子なのだから少女漫画とか読んだりしないのか?」
レイ「少女漫画って、どの話も結局主人公が誰かとくっつくからつまんないんだよ。」
そういうものなのか、と東堂は首を捻った。
・
レイ「明日、入学式だね。」
東堂「そうだな。」
レイ「ね、尽八より美形が入ってきたらどうする?」
東堂「何!?…いや、オレより美形など存在しないからな!入ってくるわけがない!」
東堂は楽しそうに笑った。
少々…いや、かなりうざかったが彼が美形なのは本当の事だし文句も言えないので、レイはとりあえず、適当に返事をしておいた。
東堂「じゃあもし、おまえよりも可愛い子が入ってきたらどうするんだ?」
意地悪な奴だなぁ、と思いながらもレイは質問に答えてあげることに。
レイ「なにー?いや、私より可愛い子なんて存在しないからね、入ってくるわけないわー!」
東堂「おい!真面目に答えろ!」
レイ「私はいつでも真面目だよ。……なんてね?」
レイは表情1つも変えずに言うから、冗談か本気か、全然わからない奴だ。
何を思ったのか、彼女はそこにあった小さな公園の滑り台目掛けて走り出した。
そして滑り台のてっぺんに立って、両手を広げ、東堂に向かって言う。
レイ「私より可愛い子なんて星の数ほどいるんだからさ、どうするもなにも…ねぇ。」
東堂「…ハハッ、おまえは変だな。」
急に滑り台の上に登って、そんなことを言うものだから、東堂は思わず笑ってしまった。
レイ「?貴方の方がよっぽど変だよ。
……わ、見て。星が綺麗。」
上を見ると、夜空には数えきれないほどの星が、綺麗に浮かんでいた。
東堂「ん?ぁあ、おまえも綺麗だな。」
そんな返事が返ってくるとは予想していなかったのか、レイはギョッとする。
レイ「やっぱり尽八の方が変だよ。そんなキザなこと言うの、貴方だけだよ。」
レイは滑り台から降り、「帰ろっか」と言って歩き出す。
春の夜の、肌寒い風が心地よかった。
東堂「そうだな…おまえもオレも変人だよ。」
95人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
もち米太郎(プロフ) - しおらんさん» コメントありがとうございます!!東堂めっちゃ好きで勢いで作っちゃいました笑行き当たりばったりの思いつきの話なので本当文才ないですけど今後も頑張りますんで今後もよろしくお願いします! (2018年9月11日 6時) (レス) id: 498205eb8a (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 凄く面白いです!荒北も好きだけど東堂かっこいいです!早くくっついてほしい!これからハラハラしそうな予感ですが続き楽しみです!頑張って下さい! (2018年9月10日 13時) (レス) id: 097333551a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:もち米 | 作成日時:2018年8月13日 18時