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彼が今、どうして私に、自らを打ち明けたのかは分からない。
彼の出生の秘密。家庭の事情。
うすうす感じてはいたけれど、それはやはり、私が受け止めるにはあまりにも大きすぎるもので。
彼の抱えてきた闇に、目眩がした。
私達が出会った頃。
貴方はいつも、余裕だった。
私は、貴方を完璧な人だと思った。
そのことが、どれだけ貴方を苦しめていたのかなんて、考えもしなかった。
ごめんね。
その一言を言われる事さえ、きっと彼は望んでいない。
・
ふと、彼の姿が、薄く見えた。
確かにそこに存在するのに、何故か儚げで。
今にも消えてしまいそうなほどに、寂しげで。
思わず、その背中を抱きしめた。
「………どうしたの?」
どうもしない。
そう擦れた声で答えると、
そう。
そう言って、僅かに笑う。
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ハナ - 恋檬さん» 私もあげたいです!!!! (2017年12月16日 21時) (レス) id: a28dd52497 (このIDを非表示/違反報告)
恋檬(プロフ) - スマホが欲しいアーヤにスマホをあげたいよお!!! (2017年10月22日 11時) (レス) id: a868e82522 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ - @恋歌さん» 花畑ですよ!読んでくださっているのですね、ありがとうございます。憧れだなんて…恐縮です。私こそ、読者様のコメントにはいつも励まされています。凄く嬉しいです(#^.^#)応援ありがとうございます。頑張ります!! (2017年10月22日 9時) (レス) id: 74426fb86e (このIDを非表示/違反報告)
@恋歌 - 花畑さんですよね?違ったらすいません。 (2017年10月1日 16時) (レス) id: 2a50b7073d (このIDを非表示/違反報告)
@恋歌 - これからも、応援しています。頑張ってください! (2017年10月1日 16時) (レス) id: 2a50b7073d (このIDを非表示/違反報告)
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