推し２５ ページ27
「……は？え？ち、ちょっと待て！誰だって？」
慌てふためく灰崎に対し、「七島さんっスよ」と言い切る黄瀬。
「いや、は？A？？マジで言ってんのかよ」
「大マジっスよ！」
「何でよりによってアイツなんだよ……」
灰崎はチラッと虹村を見た。
虹村は灰崎の言いたいことが察せたのか、長いため息をついた。
「あー……その、黄瀬？お前はモテるんだから、わざわざAを選ばなくてもいいんじゃないのか？」
「ダメっスよ。七島さんじゃなきゃ」
「ダメって……お前なぁ…」
虹村は再びため息をつき、視線を赤司へと移した。
「………黄瀬」
しばらくの沈黙
それを破ったのは、赤司だった。
「七島でなければいけないと言ったな？それほど本気なら、理由を聞かせてもらおう」
「え？あ、惚れさせたい理由っスか？」
黄瀬は小さくため息をつき、思い出すように唸った。
「出会った時から、一回も七島さんの照れた顔を見てないんスよ。どんなに可愛いって言ってもどんなに優しくしても、全部相手にされなくて……」
「………で？」
「自分で言うのもアレだけど、俺モテるじゃないっスか。自慢じゃないけど、女の子に振られたことなんか一度もないし」
「自慢じゃないですか」
「黒子、落ち着け。そのボールは置くのだよ」
「だから、すっごい屈辱っていうか……七島さんを落とせば、俺、本当のモテ男になると思うんスよ！」
目を輝かせている黄瀬とは裏腹に、緑間は鋭い目つきで黄瀬を睨んでいた。
「くだらん……好きでもないのなら、七島に関わるな」
「緑ちん、久しぶりに怒ってるね〜」
「七島のこと好きなんだろ」
「お前達うるさいのだよ！！///」
「いいんじゃないか？頑張ればいいさ」
「え、赤司くん…！？」
「赤司っちは応援してくれるっスよね！」
「応援はしない。が、邪魔もしない。……そんな半端な気持ちの奴に負けるとは思えないからね」
彼女と結ばれるのは俺だ、と赤司は笑って去っていった。
「ふん……まぁそれもそうだな」
緑間は納得したように、眼鏡をクイッと上げた。
黄瀬は赤司の言葉があまりにも予想外だったのか、目を丸くして固まっている。
そんな様子を見て、灰崎と虹村は深く長いため息をついた。
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りおん - すごく面白いので、もったいないと思います！ (2018年12月26日 17時) (
レス) id: f919ba13cc (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - この作品が凄く面白いのでそろそろ更新して下さるとありがたいです。どうぞよろしくお願い致します (2018年10月19日 22時) (レス) id: 0eba96f5ee (このIDを非表示/違反報告)
みかづち - 凛恋@キドさん愛し隊さん» ご指摘ありがとうございます！更新頑張ります！！ (2018年8月24日 22時) (レス) id: 2ae2904005 (このIDを非表示/違反報告)
凛恋@キドさん愛し隊(プロフ) - 面白いです！応援してます！因みに黒子の名前は片仮名でテツヤですよ (2018年8月22日 22時) (レス) id: 64b5b9dc76 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち - 彩香さん» ありがとうございます！これからも応援よろしくお願いします！！ (2018年8月2日 10時) (レス) id: 2ae2904005 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みかづち | 作成日時：2018年7月20日 23時
