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推し3 ページ3

赤司side




放課後、部活に行く前に図書室へ寄っていく。



読みたかった本を借り、廊下を歩いていると。




「(あれは……緑間が言っていた子か)」



いつも緑間が楽しそうに話している子を見つけた。



当の本人は、何かの写真を見ながら嬉しそうに笑っている。




「そこの君」

『!?!?!?あ、か、赤司……くん!?』



彼女は慌てて写真を隠し、ニコリと笑った。



「やあ、突然すまないね。ところで、何かの写真を見ていたようだけど?」

『えっ、あ、いや。別に……大した写真じゃないですよ』

「………そうか」

『それより、どうしたんですか?赤司くんが話しかけてくるなんて……』


クラスも違うのに、と首をかしげる。



「何だか君のことが気になってね。話したいと思ったんだ」



ダメかい?と優しい笑みを見せる。



ここで、普通の女子なら歓声をあげるか




それとも、顔を真っ赤にして照れるかだ。



だが、目の前の少女は違った。




『そうなんですか?赤司くんにそう思ってもらえるなんて、光栄です』



と言って笑うだけだった。





……………おかしい。




キセキの世代だぞ?しかも、この俺に甘い言葉を言われているというのに。




『?どうしたんですか?赤司くん』

「…君は、俺の事をどう思っている?」

『え?赤司くんを?』

「ああ。素直に聞かせてほしい」

『うーん………』



彼女はしばらく考えていたが、言いずらそうに笑った。



『特には……』

「ないのか?」

『はい、まぁ……。強いて言うなら…綺麗、ですかね』

「………綺麗?」

『ええ。シュートを決める時の赤司くんは、すごく綺麗ですよ』



初めてだった。



女子に「かっこいい」と言われたことはあったけれど、「綺麗」と言われることはなくて。





「そ、そうか……。ありがとう…」

『……赤司くんでも照れることあるんだね』

「さすがにそこまで冷めていない。それに……「綺麗」と言われるのは初めてだったからね。少々驚いてしまった」

『えー、意外』

「……そうだ、名前は?聞いていなかったな」

『わ、私?七島Aです』

「七島か」



よろしく、と頭を撫でると七島はくすぐったそうに抵抗していた。









……………女子に対して可愛いと思ったのは、初めてかもしれない。

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りおん - すごく面白いので、もったいないと思います! (2018年12月26日 17時) (レス) id: f919ba13cc (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - この作品が凄く面白いのでそろそろ更新して下さるとありがたいです。どうぞよろしくお願い致します (2018年10月19日 22時) (レス) id: 0eba96f5ee (このIDを非表示/違反報告)
みかづち - 凛恋@キドさん愛し隊さん» ご指摘ありがとうございます!更新頑張ります!! (2018年8月24日 22時) (レス) id: 2ae2904005 (このIDを非表示/違反報告)
凛恋@キドさん愛し隊(プロフ) - 面白いです!応援してます!因みに黒子の名前は片仮名でテツヤですよ (2018年8月22日 22時) (レス) id: 64b5b9dc76 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち - 彩香さん» ありがとうございます!これからも応援よろしくお願いします!! (2018年8月2日 10時) (レス) id: 2ae2904005 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みかづち | 作成日時:2018年7月20日 23時

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