推し11 ページ12
No,side
いつものように、カラフル集団が仲良く帰っていた。
その中のマネージャー、桃井さつきはキセキ達に自慢していた。
「私ね、友達が出来たんだよ!すっごくいい子なの!」
「誰だよソイツ」
本当にいい奴か?と疑う青峰とは裏腹に、赤司はクスッと笑って頷いた。
「ああ、七島はいい子だ。良かったな、桃井」
「あれ、赤司くん知ってたの?」
「まぁね。友達といっても過言ではないかな」
「赤司だけではない。俺も知っていたのだよ」
緑間は赤司に対抗するように、素早く会話に入る。
そんな緑間を見て、赤司は不思議そうに首をかしげた。
「緑間、何をそんなにムキになっているんだ?」
「ムキになどなっていない!」
「それをムキになってるって言うんだよ、ミドリン」
「別に七島などどうも思っていないのだよ!」
誰もそんなこと言ってないのに、と桃井と赤司は顔を見合わせて笑った。
すると、さっきまで黒子と話していた黄瀬が会話に入ってきた。
「七島って、七島Aっスよね?」
「そうだよ?」
「桃っち、止めといた方がいいんじゃないっスか?その子とつるむの」
桃井は驚いたように固まり、赤司と緑間は眉をひそめた。
「黄瀬、それはどういうことなのだよ」
「他のマネージャー達が言ってたんスよ。何の仕事もしてないくせに、キセキに好かれたいが為に桃っちや自分達をパシったって」
話を聞いた赤司は、黄瀬を馬鹿にするように笑った。
「黄瀬。そいつらの話を鵜呑みにしたのか?七島の話も聞かずに」
「や、やった人が認めるわけないっスよ!」
「…俺と虹村さんは見ていたから分かるが、その話は全くの嘘だ」
「えっ!?そ、それってマジっスか…?」
「ああ。そもそも虹村さんが可愛がっている時点で、七島がそんな奴だとは思えない」
「そ、それは………」
まだ疑っている様子の黄瀬に、桃井が「そうだよ!」と話しかけた。
「むしろAは手伝ってくれたんだよ!きーちゃんと話してた子達は、一切仕事してないから」
「それなのに「スポドリは自分達が配る」と傲慢的な態度を取っていたんだ」
「え、じ、じゃあ……」
「そいつらが黄瀬に話した内容は嘘。更に言えば、自分達のことだったんだよ」
黄瀬は座り込み、頭をかいた。
なら自分は、頑張って仕事をしてくれた子にきつく当たったのか。
そう考えると、申し訳なくなってくる。
「あ、あの……赤司っちに頼みたいことがあるんスけど……」
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りおん - すごく面白いので、もったいないと思います! (2018年12月26日 17時) (レス) id: f919ba13cc (このIDを非表示/違反報告)
もも(プロフ) - この作品が凄く面白いのでそろそろ更新して下さるとありがたいです。どうぞよろしくお願い致します (2018年10月19日 22時) (レス) id: 0eba96f5ee (このIDを非表示/違反報告)
みかづち - 凛恋@キドさん愛し隊さん» ご指摘ありがとうございます!更新頑張ります!! (2018年8月24日 22時) (レス) id: 2ae2904005 (このIDを非表示/違反報告)
凛恋@キドさん愛し隊(プロフ) - 面白いです!応援してます!因みに黒子の名前は片仮名でテツヤですよ (2018年8月22日 22時) (レス) id: 64b5b9dc76 (このIDを非表示/違反報告)
みかづち - 彩香さん» ありがとうございます!これからも応援よろしくお願いします!! (2018年8月2日 10時) (レス) id: 2ae2904005 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みかづち | 作成日時:2018年7月20日 23時