ep.53 ページ6
駿佑くんに腕を握られたまま、進んでいく。私達の間に会話はない。
『…駿佑くん。あの着替えたいんだけど…』
私はドレスのままだった。歩きにくいし、似合ってないし。
ようやく私と目が合う。申し訳ないというのがすごく伝わってくる。
駿「ごめんなさい、俺…感情的になっちゃって…。はい、着替えてきてください、待ってます。」
とさきほどの更衣室に。
誰もいなくてポツンと私の制服だけがかかってる。
『…どうしたらええんかな。』
制服に着替えてボソっと漏らす言葉。私いつからこんなワガママになったんやろう。
更衣室から出ると駿佑くんが壁に背もたれにしてて。パッと目が合う。
駿「先輩、行きましょっか。」
ニコッと私に微笑みかける。そして私の手を今度は優しく握った。
駿「…A先輩。めっちゃくちゃ似合ってましたよ、王子姿もさっきのシンデレラ姿も。」
『ありがと…』
駿「ほんまに。俺、先輩を誰かに取られたくないんです。」
『……』
駿「明日、また返事まってます。今日は思いっきり楽しみましょ？」
そうやって満面の笑みを向ける彼。ああ、なんでこんなにも優しいんだろう。
私が好きなのは、駿佑くんなのかな。
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イヅキ - あまとさん» コメントありがとうございます。とても嬉しいです…！自分でも書ききれた達成感でいっぱいです。本当に読んでくださってありがとうございました。 (2022年10月21日 16時) (
レス) id: 072635462a (このIDを非表示/違反報告)
あまと(プロフ) - 完結おめでとうございます！いつも更新楽しみに読ませていただいてました。複雑な心模様が丁寧に描かれた惹き込まれる物語で、大好きな作品でした！今まで執筆お疲れ様でした。素敵な作品をありがとうございました！ (2022年10月19日 20時) (レス) @page50 id: 4e08d1fad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イヅキ | 作成日時：2022年8月7日 20時
